暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第7章:神界大戦
第231話「終わる世界」
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きる。
 自己防衛以外に、無意識下で“領域”に干渉できる術はない。
 だからこそ、全力でシャルを振るった緋雪は、見事に飛んできた一撃を弾く。

「“天まで届け、我が祈り(プリエール・マニフェスタシオン)”!」

 司の声が響く。同時に、その場にいる全員の“格”が切り替わった。
 防御に専念していた緋雪やとこよも、攻撃へとシフトする。
 相対していた“天使”を切り裂き、霊力で吹き飛ばす。

「成功!いけるよ司さん!」

「よし……!後は……」

 そこまで言って、司は言葉を詰まらせる。
 

「(どうするの?アースラにいた全戦力がここに来た訳じゃない。それどころか、街が……ううん、世界中が現在進行形で蹂躙されている。なら、優先すべき事は……)」

 思考する司。だが、“天使”がそれを許さない。
 応戦する緋雪達を突破して、一人の“天使”が司に襲い掛かる。

「ッ!!」

 直後、その“天使”は重力に引っ張られるように地面に叩きつけられる。
 さらに、地面から魔力による棘が生え、それに貫かれる。
 トドメに司の砲撃魔法が直撃し、遠くへと吹き飛んだ。

「(優先すべきは、まず“考える時間”を確保する事!)」

 変に悩めばそれはただの隙となってしまう。
 そのため、司はまず目の前の敵を何とかする事に決めた。

「ッッ……!」

「まずっ……!?」

 そう思ったのも束の間。
 再び高エネルギー反応が神々へと集束する。
 咄嗟に、司と紫陽が障壁を複数枚展開する。

「なのはちゃん!フェイトちゃん!アリシアちゃん!」

「っ、いけぇえええええっ!!」

 障壁がガラスを突き破るようにあっさりと割れる。
 それは緋雪達も想定済みだ。故に、瞬時に次の手を打つ。
 なのはとフェイト、そしてアリシアによる相殺の試み。

「……そこっ!!」

 加えて、緋雪による“破壊”。
 それによって、神々の一斉攻撃を凌ぎ切る。

「ッ、させない!」

 直後、緋雪の懐に“天使”が転移してくる。
 不意を突いたその攻撃を、とこよが割り込んで防ぐ。

「(白兵戦してくる方がやりようがあるといっても……!)」

「“天使”の数が多い……!」

「(決して弱くはないんだよね……!)」

 数だけで言えば、神よりも多い“天使”。
 おまけに、戦闘に関する“性質”を持つ神の“天使”なら、戦闘技術も高い。
 一人一人がトップクラスの魔導師を上回る戦闘力をもっており、例え桁違いの強さを持つとこよなどでも一筋縄ではいかない。
 ……それが、群れのように襲ってくるのだ。

「はぁあああっ!!」

 とこよやサーラが“天使”の攻撃を凌ぎ、司が魔力を開放する。
 攻
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