第7章:神界大戦
第231話「終わる世界」
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して、すぐに向かう。
アースラの転送装置の場所まで行く時間も惜しいと考え、自前の転移で跳ぶ。
「状況は―――」
転移直後、紫陽がその場に駐在していた局員に聞こうとする。
その瞬間、再度“揺れ”が襲い掛かる。
「二度目!?」
「転移に影響は……!?」
「大丈夫だ!」
遅れて次々と司やなのは、クロノなどが転移してくる。
どうやら、転移そのものに影響はないようだ。
「二回も連続で……!」
「間違いないわ。神界が干渉を―――ッ!!?」
三度目の“揺れ”が、襲う。
否、三度では終わらない。四度、五度と続けて揺れる。
「これ、は……!」
「っ……!世界の“壁”を破壊しようとしてるんだ!八束神社から来るんじゃない!どこからともなく来る!」
“破壊”に関して敏感な緋雪がそう叫ぶ。
“壁”を破壊しておいた事で、今何が起きようとしているのかも分かっていた。
要は、世界を覆う殻のようなものが、破壊されようとしているのだ。
剥き出しになった世界は、外界からの侵入を何も防ぐ事は出来ない。
「戦闘態勢!!」
クロノの指示と同時に、一際大きな衝撃が世界を襲う。
……そして、何かが割れる音と共に、“切り替わった”。
「なっ――――!?」
直後、世界全てを暴力が襲った。
炎、氷、雷、光、闇。物理的なものから概念的なものまで。
ありとあらゆる攻撃が世界中を蹂躙する。
「ま、街が……!」
何とか防御魔法や霊術で凌いだ緋雪達。
だが、八束神社から見える街の惨状に言葉を失う。
まるで、地獄のような阿鼻叫喚の状態になっていた。
木々は倒れ、家も全壊しているのがほとんどだ。
「ッ……!」
空を睨みつける。
そこには、数えるのも億劫なぐらいの数の神々と“天使”がいた。
「司さん!」
「分かってる!」
戦闘準備は間に合わなかった。
そのため、まず緋雪やとこよなどが前に出て、その間に司が態勢を整える。
「(攻撃がすり抜けても、防御は可能。……それには理由がある。こちらの攻撃は“領域”に届いていないのに対し、神界の神は物理的、概念的の攻撃に関わらず、どれも“領域”に攻撃している)」
防御魔法を展開し、魔力を漲らせる。
前回の戦いで負った後遺症は完全に治っている。
故に、緋雪は全力で迎え撃つ。
「(攻撃は無理でも防御が出来るのは、防御行動そのものが自身の“領域”を守る行為に他ならないから。だから、防ぐ事が出来る!)」
自分の“領域”を守る行動であれば、神界の“格”をほとんど無視で
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