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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第15話:見抜かれる者
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「おはようございま〜……って、あれ? 今日は颯人まだ来てないの?」
その日、奏が二課本部の司令室を訪れた時、珍しい事にまだ颯人は来ていなかった。意外かもしれないが、二課に協力するようになってからと言うもの颯人は装者三人よりも早くに本部に来ていた。そしてその度に何かしら差し入れ(大体はマスドのドーナッツ)を司令室のソファーの上に置いているのだが、今日は彼の姿は勿論差し入れも無かった。
「旦那、今日颯人は?」
「いや、俺もまだ見てないな」
「珍しいですよね。何時もならとっくの昔に来てる筈なのに」
弦十郎に続き朔也までもが首を傾げる。その様子に奏はちょっぴり不安を覚えた。彼に限ってもしもと言う事はないだろうが、それでももし何かトラブルに巻き込まれていたら? 一応連絡は取ってみるべきかと、二課専用の通信機を取り出した。
その時である。
「ふぁ〜〜、おはようさん」
突然欠伸を噛み締めながら颯人が姿を現した。扉が開閉した様子が無い事から、恐らくはテレポートの魔法でここまで直接やってきたのだろう。
いきなり姿を現した颯人に、通信機を取り出していた奏は一瞬面食らった。
「うぉぅっ!? 何だ颯人、どうした今日は?」
「随分眠そうだけど、もしかして徹夜でもしてたとか?」
依然として欠伸を噛み殺し、眠そうに目をしばたかせる颯人。
まさか彼に限って夜遊びなどする事はないと漠然と信じている奏だったが、彼は明らかに寝不足と言った様子だった。少なくとも睡眠時間を十分取れていないことは明らかである。
もしや自分達に内緒で夜の間に何かやっていたのでは? と心配する奏達だったが、彼の口から出てきたのは予想外の言葉だった。
「いや、昨日は少し戦闘で魔力使い過ぎてさ。その上ここ最近連戦だったでしょ? 流石に魔力の回復が追い付かなくってさ」
そう言って彼は再び大きく欠伸をする。ここで初めて奏達は、魔力の回復手段を知る事となった。
「魔力って、寝れば回復するもんなのか?」
「寝るだけじゃなくて物食うことでも回復するよ。だから派手に魔法使った後は矢鱈と腹が減るんだ」
〈コネクト、プリーズ〉
話しながら颯人はコネクトの魔法でどこぞのハンバーガーショップの紙袋を取り出し、中からハンバーガーを一つ手に取り口にする。眠気が抜けきらず気怠そうな様子とは裏腹に、ハンバーガーは物凄い勢いで形を無くしあっという間に颯人の腹の中に収まった。
すかさず二個目を口にする颯人だったが、その彼に了子が興味津々と言った様子で近付いた。
「ふ〜ん、要は休息で回復するものなのね?」
「一応他にも色々と方法はあるみたいだけど、一番手軽なのはこの方法らしいよ」
「他の方法って?」
「ん〜、これは魔法使い同士じ
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