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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep18過労死って言葉を知っているか?〜to recieve training〜
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「セレス・カローラ執務官・・・!」
そう、彼女こそが俺の天敵。顔を合わせるたびに俺をハグしてこようとする。それは今回も同じことのようで、すでに両腕を広げてハグの体勢に入っていた。ああもう、避けるには遅すぎる突進力。俺は成す術なく「ぐぇ!」飛び付きからのハグを食らった。そして間髪いれずに上半身を撫で、頬に頬ずりしてきた。
「〜〜〜〜っ!!?」
変な声を出しそうになって慌てて口を両手で塞ぐ。セレス執務官はそんな俺の様子が面白い用で、「陸士隊服姿も可愛いな〜♪」と頭まで撫で始めた。ちくしょう、なんて力だ、抜け出せない。
「カローラ執務官!」
「やあ、ハラオウン執務官、こんにちは。ルシルを連れて来てくれてありがとう♪」
「いえ、別にあなたのために連れて来たわけでは・・・。と、とにかく、僕とルシルは待ち合わせがあるので、失礼します」
クロノの言葉に俺は何度も強く頷いた。するとセレス執務官は「あ、そうなんだ。それは失敬」と俺から離れてくれて、俺はそそくさとクロノを盾にするべく背後に隠れる。
「では、そういうわけで僕たちはこれで」
俺とクロノはセレス執務官に小さく頭を下げてから次元港へと改めて向かうんだが、後ろから彼女が付いて来た。ジーっと見つめられてるのが判る。怖い・・・。
「陸士隊の制服ということは、今回の研修は地上部隊なのね・・・?」
「ええ、まあ。首都防衛隊に1ヵ月です」
セレス執務官はどこで聞きつけるのか、本局内にある部署での研修の時には必ずと言っていいほどに俺に会いに来ていた。だからシャルやフェイトやなのは、はやてら八神家とも知り合いになってしまっている。
「そっか〜。・・・ねえ、ルシルぅ? あなた、あたしの執務官補佐にならない? あなたほどの逸材なんていないもの。それに・・・」
最後はボソボソと呟き声で、しかも俺たち背後に居るということで口の動きは見えなかったが、俺にはこう聞こえた。
――この灰色の世界に、ちょっとでも色を添えたいですし――
灰色とは何を指しているのかは判らないが、どこか物悲しそうな声色だった。だから俺はチラッと振り向いて見たんだが、セレス執務官に表情に陰りは無く、ニヤニヤと今まさに俺を抱き締めようとしていた。
「「・・・・」」
俺に向かって両腕を伸ばそうとしていたセレス執務官は、俺のジトっとした目を見て「えへへ。今日はこれで退散! またね♪」と大手を振って、彼女は走り去っていった。そんな彼女を見送った俺は、「疲れた・・・」強張っていた体を弛緩させた。
「悪い人ではないんだが・・・、ルシルにとっては天敵か」
「ああ。少し苦手だ」
2人して苦笑いしつつ、ようやく次元港に到着。俺はグランガイツ一尉の姿を知らないため
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