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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep18過労死って言葉を知っているか?〜to recieve training〜
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も優秀な隊と聞く。先方もルシル、君の研修を歓迎している」
「歓迎されているなら心配は無いな」
マイナス、シングル、プラスの3つから成るSランクを有する魔導師の数はかなり少ないらしい。だからクロノも、俺を出来るだけ前線に置きたいようだが、俺だって少しは戦いから離れた生活を送りたい。
「(適材適所だということは理解できるが・・・)ところでクロノ。今後の俺の研修先は決まっていたりするのか?」
「ん? ああ。首都防衛隊の航空隊、それに地方の陸士隊などなど。君の本局での活躍は地上部隊にも伝わっているようだ、引く手数多だぞ」
「クロノ、過労死って言葉を知っているか? 俺、まだ10歳なんだが・・・」
「すまない。判ってはいるが、正直に言うと君の戦力は魅力的すぎるんだ。管理局は万年人手不足でね」
「ごめんなさいね、ルシリオン君。出来るだけあなたの希望を聞くけど、可能な限りいろんな部署で経験を積んでほしいの。まだまだ子供のあなたに酷な事をさせているとは判っているのだけど・・・」
「ルシル君、局内でどんな風に評価されてるか知ってる? 最年少の天才魔導師、だよ」
この半年で研修してきた部署での評価からそんな風に言われているそうだ。まぁ天才と言われるのは悪くない気分だ。そこで驕っては単なる愚か者だが、そんな失態を犯すほど俺も若くない。
「お喋りもそろそろ切り上げだな。ルシル、陸士隊の制服に着替えてくれ」
「ああ、判った」
「ルシリオン君、こっちの部屋で着替えてきて」
リンディさんに案内されたのは、リンディさんの部屋だった。化粧品の香りが薄っすらとだがする。そこで俺は制服に着替えて、「お待たせです」リビングに戻った。
「では母さん、エイミィ、いってきます」
「いってきます」
「「いってらっしゃい!」」
そういうわけで、俺の今月の研修先はミッドチルダの首都クラナガンの平和を護る首都防衛隊となり、早速クロノと共にハラオウン邸のトランスポートからアースラ経由で本局のトランスポートホールへと転移した。
「さて。首都中央次元港行きの船が停泊する乗り場が合流場所だ。こっちだ、付いて来てくれ」
クロノの案内で本局とミッドを繋ぐ民間次元港へと向かうんだが、「っ!?」ぞわっと悪寒が奔ったから足を止める。クロノが数歩先を行った後、俺に振り返って「どうした?」と聞いてきたが、それに答えている余裕が俺には無かった。
(来る。・・・この感じ、彼女が・・・来る!)
タッタッタ!と廊下を走る音がフェードインしてきた。音の出所の方へと目を、顔を、体を向けていく中、視界に1人の少女の姿を入れる。灰色のセミロングの髪を結うことなく流し、翠色の瞳は真っ直ぐ俺を見ていた。
「ルシル〜〜〜〜♪」
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