TURN30 左遷その二
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ではないですね」
「やはり問題はあの男よ」
ヒムラー、彼に他ならないというのだ。
「その親衛隊の面々を手足の様に動かしているけれどそれが」
「まさにですね」
「何か得体の知れない、女王蟻と言うべきかしら」
「女王蟻?」
「といいますと」
「あの男が女王蟻でね。親衛隊の面々はその彼に盲目的に従っているっていうか」
ヒムラーと親衛隊の関係をグレシアはこう例えた。
「そんな感じよね」
「言われてみれば確かに」
「親衛隊はそうなっていますね」
「女王蟻と兵隊蟻」
「それに近いですね」
「ソビエトもそんな感じだけれど」
グレシアはカテーリンとソビエト人民のこともこう評した。
「親衛隊もね」
「それにです。親衛隊の地位はあがってきています」
「それが問題です」
「やがて宣伝相の地位を脅かすのでは」
「そうなりませんか」
「私のことはどうでもいいわ」
そんなことはだとだ。グレシアは自分のことはこれで終わらせた。
だが自分のことはいいとしてだ。こういうのだった。
「問題はレーティアにね。取り入ろうとしているわね」
「はい、確かに」
「そしてご自身の地位を上げようとされていますね」
「少しでも総統に近付こうとしています」
「どうやら」
「怪しい男よ。あの男は」
グレシアはヒムラーをまたこう評した。
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