049話 幕間1 従者達の修行(前編)
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…真祖のお嬢ちゃんの言うとおりだぜ。強くなりたいといった願望は、まぁ悪くねぇ…俺も人の事言えた義理じゃねぇからな。
だがな、この学園にいる限りは二人は絶対的とはいかねぇがここのトップの後ろ盾もあるから早々危険な目に遭遇することはねぇしな」
「その通りだ。さすがだなランサーのサーヴァント。いや、クー・フーリン」
エヴァの真名ばらし発言にランサーはムッとしたがマスターの手前、手は出さず一瞬殺気を放出しすぐに冷静を取り戻した。
それでもエヴァとイリヤはともかくとして近衛木乃香と桜咲刹那はその殺気に恐怖した。
そこで畳み掛けるように、
「お前達にとって今ある幸せは簡単に切り捨てられるほど容易いものか?」
「それは…」
「そら、言わんことない。口篭る時点でまだ覚悟が足りない証拠だ。
特に刹那、貴様は近衛木乃香と和解し、神楽坂明日菜やネギの坊や、イリヤ、その他のもの…そして士郎。
これだけ周りに自身を理解してくれるものがいる。以前の貴様には自身の生まれと鬱屈した立場から来る、触れれば切れる抜き身の刀のような佇まいがあった。
だが今は人並みの幸せに浸り以前の様な姿はなりを潜めてきた。平和ボケとでもいうのか? お前は今確かに幸せを感じているはずだ」
「それは…いえ、言い訳はいたしません。はい、確かにその通りです。ですが…幸せになってはいけないのでしょうか?」
「いかんとは言わん。だがその様では士郎に着いていくどころかさらに置いていかれるぞ? それを言わせてもらえば近衛木乃香、お前もそうだ」
「………!」
自分に話が回ってきたことによりコノカは極度に緊張をした。
だがそんなことは知ったことではないという風にエヴァは話を続けた。
「近衛木乃香。私は以前に言ったな?お前にその気があればネギの坊やと同じ偉大なる魔法使いを目指す事ができると…」
その言葉にコノカはただただ頷いた。
「刹那にも同様に聞くが士郎の記憶を見て近衛木乃香、貴様はなにを思った?」
「…ウチは、とても酷い現実やと思った。なんで士郎さんがこんなに酷い目に会わなければいけないんやと」
「…感想はまぁ悪くは無い。刹那も同様なのだろう?」
「………」
刹那も同様の解だった為に無言ながらもその意思は伝わったようだ。エヴァはフッと笑みを浮かべた。
だが次の瞬間、底冷えするような声で「甘ったれるな…」と呟いた。
それには殺気も含まれていたために刹那はとっさに体勢を取っていた。
しかしエヴァは臆することなく、
「貴様達の言葉はただの偽善に過ぎん。ここは確かに平和だが今もなお裏社会では戦争から殺しまで数え切れないほどの殺意が渦巻いている。
士郎のも確かに不幸な事故として言葉だけなら簡単に片付けられるが、
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