045話 学園祭編・準備期間(01) ネギ、甘酒に酔い本音を暴露
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俺は麻帆良の地に帰ってくるなりタカミチとともに学園長室へと急行していた。
どうでもいいがあちらではやはり時間が違うらしくすでに朝になっていた。
そして扉を開いた途端、腹部に重石のようなものが衝突したような錯覚を覚えながら後ろに吹き飛ばされた。
なにごとかと目をチカチカさせていると学園長室には学園長以外に俺に飛び込んできたのだろう姉さんに、このか、刹那、エヴァまでいた。
「もう! シロウ、受け止めてくれなきゃだめじゃない!?」
「いや、あの威力は部屋の端から全力で強化付与ダッシュしてきたくらい威力はあったと思うのだが…」
「また無茶した罰よ。一歩間違えていたら廃人になっていたんだから…」
「そうやよ、士郎さん。もっと体は大事にせんといかんよ?」
「お嬢様の言い分には同感です」
たった数日だというのになぜかこの場が懐かしく感じるようになったのは俺もここに溶け込んできたということなのだろうか?
もう何人、人を手にかけてきたかわからないというのに…この場にいていいのかと一瞬頭に過ぎる。
だが、それでも振り返りはしない。その人たちの分も姉さんとともに幸せになる道を探さなければいけないからな。
「…それで、士郎? 村の住民達はどうなったんだ? お前が全身麻痺までしてやったのだからまさか失敗したなどと抜かすなよ?」
「その心配は無用だ。今頃は全員緊急処置魔法が施されたベッドで横になって眠っていることだろう」
それを告げると部屋中にわっとした空気が流れた。
学園長も目は眉毛で見えないがそこから流れてきている涙は歓喜の涙だった。
だが、残念なことも一緒に伝えなければいけないということも考えると気が重くなる。
タカミチが隣に立って小声で「僕が話そうか?」と言ってくれているがここは自分で話すと伝えてタカミチはすぐに下がってくれた。
「それでですが…解呪はできましたが、残念なことに全員目は覚ましておりません」
「え? なんでやの、士郎さん…」
「それは当然よ、コノカ」
そこで姉さんが話しに介入して来た。
「石化された人間はすぐのものなら意識は一日もかからずに回復するわ。それは京都でもわかったでしょ?
でも長い期間石化されていたものは反動でその分、目を覚まさないわ。ネギの歳から考えると早くても三、四年…遅くて同数の月を重ねなければ目を覚ますことはない。
こっちではわからないけど私達の世界ではそれが普通だったわ。そこらへんはどうなのコノエモン?」
「うむ。その辺りは似たり寄ったりじゃな。しかし解呪できただけでもいいところなんじゃから今は素直に喜んでおいたほうがいいの。ありがとうの士郎君」
「いえ、お役に立てたなら光栄です。それであちらのメルディアナ学園長との話で当分は公にはしないことになりました
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