TURN30 左遷その一
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よ」
「少年を陵辱しその肉を食べていた」
「内相でもあるからね、俺は」
内政の最高責任者だ。それ故にだというのだ。
「ああした連中を何とかしないといけないからね」
「さもないとドクツの治安が成り立たないですね」
「それにここだけの話そうした犯罪者を取り締まり抑えることが俺の得点になるんだよ」
レーティアの評価もあがるというのだ。
「このままじゃ俺は頭打ちなんだよ」
「総統閣下のお傍には宣伝相がおられますが」
「あの女がいる限り俺は今以上になれない」
ヒムラーの眉がぴくりと動いた。確かに整ってはいる。
しかしそこにあるものは決して重くはない。軽薄でかつ小才めいたものを見せながらだ。彼は己の腹心であるその諜報員に言ったのだった。
「そしてそれが。わかるな」
「我が教団の為にもなりますね」
「そう。ドーラ教をドクツの国教にするんだよ」
ヒムラーは諜報員に彼等の目的も話した。
「その為にも今は得点をあげないとな」
「ではその様に」
「それと凶悪犯なら生贄にしても何も問題はないからな」
ヒムラーは彼等に人権を見ていなかった。元々彼にはそうした発想は僅かだが。
「では今からね」
「お任せ下さい」
「まあ。生贄を手に入れるのもサイボーグやアンドロイドの兵を手に入れるのも」
「親衛隊、いえドーラ教にとっての利になりますね」
「その為にも頼むよ」
こうした話をだ。ヒムラーは腹心と話をしていた。その話の後でだ。
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