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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
039話 記憶を見た皆の反応
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リヤがこのかを宥めていた。
刹那も口に出してはいないがそう思ってしまったらしく一緒に謝ってきた。

「だから、もういいわよ。気にしないで二人とも。私はもう今は元気になったんだから…」
「今は、か。では聖杯戦争が終わった後、なにかあったのか?」
「ああ、イリヤ…いや、もう戻そう。姉さんはアインツベルンでの度重なる無茶な調整で短命になっていて遠坂がいうには持って後、一年と少しという寿命だったんだ」
「え? それじゃどうやってイリヤさんは…」

その疑問はもっともだ。だから教える。

「それだが、俺と遠坂は協力して姉さんの新しい体を捜すことに決めたんだ」
「新しい体だと…?」
「そうだ。魔術回路を姉さんに開いてもらったエヴァならもう聞いているだろう? 魔術回路は体ではなく魂に宿っているということを…」
「ああ、確かに聞いたがそれと何の関係が…」
「俺達の世界には俺と同じく封印指定を受けて隠れ潜んでいる魔術師がたくさんいる。その中でも指折りの魔術師…名を『青崎橙子』という本体と中身の臓器までまったく同じ人形を作れる力を持つ魔術師を探したんだ」
「なに!? そんな奴がいたのか! おそらくだがこちらの世界でもそんな奴はいないぞ!」

エヴァはそれで畏怖の感情を抱いているのか表情が歪んでいた。

「そう。だからこそにその異常性で封印指定を受けたんだ。
期限は聖杯戦争が終わってから俺達が卒業するまでの間までにその人物を探し当てなければいけなかった。
きっとそれを過ぎると姉さんは死んでしまうと遠坂は何度も検診した結果、判明したから。
そして俺達はある元・封印指定執行者とともにルーン魔術や裏情報にも手を出してなんとか半年かけて探し当てた」
「そうね。見つかったときは本当にシロウとリンとその協力者『バゼット・フラガ・マグレミッツ』には感謝をしたわ。でも、いざ行ってみたら警戒されて直死の魔眼持ちの人物を嗾けられたからあせったわ」
「直死の魔眼…? なんだ、それは…」
「分かりやすく言えば『バロールの魔眼』とでもいえばわかるか?」
「なに!?」

知識が膨大であろうエヴァはすぐに分かったらしい。
だが刹那は首を傾げていた。

「なんですか、それは?」
「少しは勉強をしておけ! バロールとはケルト神話に登場する巨人のことで睨みだけで人を死に至らしめた怪物のことだ」
「なっ!? そんな魔眼が存在したのですか!」
「いや、こちらの世界では確認されてはいないが…そっちには何人いたんだ?」
「知っている限り二人いたな? 片方とは何度も戦場で争ったから俺は嫌いだったが…しかし史実通りの効果ではない。
ただ違いは睨みではなく話によれば人、物の死の線と点が見えるらしい。それで俺の投影した武器を宝具すらもことごとく切り裂かれたのは
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