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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
038話 士郎の聖杯戦争…
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を跳ね返すことに成功。
そして気づく。士郎さんの中には聖剣の鞘『全て遠き理想郷(アヴァロン)』が埋め込まれていることを。
セイバーさんも自分の気持ちに気づくが使命の間で揺れ動き士郎さんを受け止める事が出来ないでいた。
それから士郎さんはギルガメッシュのことを聞きに再度教会に訪れたが突如、誰かの声が直接頭に響いてきて地下への道を発見し降りていった先には、





「ひっ!?」
「こ、これは…!」
「………」
「…なんともむごいものだな…士郎、これは一体なんだ…?」
《俺と同じで火災で災難孤児になった子達だ。だがこのときも彼らは生きていた。いや、生かされていたんだ。
そして俺は動揺してしまい背後を取られランサーによって右胸を貫かれてしまった。さて、終わりも見えてきた》
「そうね…もうすぐ聖杯戦争も終わるわ。続きを見せてシロウ。みんなも覚悟を決めてね?」





…士郎さん達はどれだけの地獄を見てきたのか?
この真実は見ていけばわかるものなのだろうか。

そして記憶を見せられて言峰綺礼は本当はランサーのマスターで士郎さんの10年前の過去の傷を開いてしまった。
さらに10年前をやり直せるかもしれないぞ?ともいった。
だが士郎さんはそれを拒否した。

「たとえ過去をやり直せるとしても、あの涙も、あの記憶も、胸をえぐったあの…現実の冷たさも。
多くの死と悲しみに耐えてみんなが乗り越えてきた歳月を無意味にしてはいけないんだ…その痛みを抱えて前に向けて進んでいくのが唯一の失われたものの残す道じゃないのか?」


そう、士郎さんはいって、


「聖杯なんていらない。俺は置き去りにしてきた者のために自分を曲げることは出来ない…」

ともいって、聖杯を否定した。
だが、言峰綺礼はつまらなそうな顔になり今度はセイバーさんに同じ問いをしてきた。
でもセイバーさんも答えを見つけて、「聖杯は欲しい。だが、シロウは殺せない。分からぬか、下郎。私はそのようなものよりシロウを欲しい」といった。
言峰綺礼は「つまらない…」と宣言しランサーすらも知らなかった言峰の真のサーヴァント、ギルガメッシュが姿を現した。
そしてあの火災は「現れた聖杯に私が人がいなくなれと願ったから起きたことだ」と自白した。
聖杯への願いもすべて【破壊】という手段だけで叶えられる兵器そのもので持ち主以外を殺す呪いの壷だともいった。





「はっ! まがい物の聖杯もそうだが、言峰という人間はとことん狂っているようだな」
「許せへんよ! そのためだけに士郎さんの家族や町の人達が殺されたやなんて!」
「同感です。あれでは士郎さん達がなんのために戦ってきたのかわかりません!」
《ありがとう、みんな。さて、佳境だ》


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