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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
038話 士郎の聖杯戦争…
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来ないでいた。
しかし、すぐに過去の記憶に目を奪われた。
士郎さんが一度ランサーの英霊によって心臓を刺されてしまいそこで一回記憶が途切れてしまい暗くなってしまったのだから。
少しして回復した記憶では士郎さんはなにもわからず家に帰ったところだが、生きていると分かったランサーは再度、士郎さんを殺しにかかった。
それでなんとか強化の魔術が成功した士郎さんは立ち向かうも所詮叶うはずもなく土蔵までただの蹴り一つだけで吹き飛ばされてしまいお嬢様はそこで悲鳴を上げた。
だが、そこで奇跡が起きた。土蔵の中から突如として光が溢れ騎士甲冑を纏った少女、セイバーと名乗るサーヴァントがランサーを斬り飛ばして士郎さんに向かって、

「問おう、貴方が私のマスターか?」

その光景に記憶の中の士郎さんもそうだが、全員が目を奪われていた。
だけど、その容姿はどこかで聞いた事がある。
そう、それは私が士郎さんに弟子入りを志願したときのことだ。





「士郎さん、この方は以前に私に話してくれた最高の剣士という方でしょうか?」
《覚えていたか。ああ、そうだ。俺はこの少女によって命を救われた》
「このサーヴァントは何者なんだ? 見た所剣が風によって見えなくなっているようだが…」
《いずれわかる》





それからまた記憶は再会しランサーは真名を解放するもなんとか交わしたセイバーさんに猛獣のような目をして偵察だといって一度引き上げた。
そしてすぐにアーチャーとそのマスターである魔術師…遠坂凛さんが現れたがアーチャーはセイバーさんに不意を付かれすぐに切り伏せられてしまい霊体化した。
それからは士郎さんの叫びによって戦いをやめたセイバーさんに遠坂さんは話し合いを持ちかけた。
そこで初めて知らされる聖杯戦争に士郎さんは怒りをしめしたが、それはつかの間の出来事。
士郎さんはただただ巻き込まれる形で、だが自分の意思でこんな争いは早く終わらせるためにセイバーさんとともに聖杯戦争に参加することを決意した。
だが、マスター登録を済ませたその帰りに記憶を見ているだけだというのに私は悪寒に襲われた。
記憶の中の士郎さん達も聞き覚えのある人物の声によって気づいて振り向いた先には、
白くて小さい少女とともに鉛色の巨人が佇んでいた。





「な…なんなん、あれ?」
「まさかあれもサーヴァント…だというのですか?」
「そうよ、セツナ。あのサーヴァントはバーサーカー…そして一緒にいる子は私こと衛宮イリヤ…いえ、本名を『イリヤスフィール・フォン・アインツベルン』」
「「えっ!?」」
「ほう…なぜこのときは敵対していたのだ?」
「それはシロウとはこのときが初対面だったし、アインツベルンからエミヤの息子は殺せと言われていたの。

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