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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
036話 衛宮士郎の久々の休日(?)
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その話は今はやめて頂きたい。背筋が寒くなる…で、だが献血程度で構わないのなら別に良いぞ」
「申し分ない。初めてお前の血を吸ったときの喉を潤す感度を思い出せばそれでも十分だ」
「……ちぃっ!? 地雷を踏んだか! それならば数滴「もう交渉はお互い成立しただろう?」…ぐぅっ!?」

しかたなく俺はそれで手を打つ以外手段はなかった。
姉さんが俺達の世界の等価交換の意味を教えなければこんなことには…。
いや、今更言っても手遅れか。

「それよりそんなに俺が作った武器達は好評がよかったのですか?」
「ふぉふぉふぉ、まぁの。魔法世界で人種が多く住む北の首都・メガロメセンブリアではそれはもう好評で『せめて名前だけでも!』と言われて苗字だけ教えてやったらたちまち『鍛冶師エミヤ』の名が知れ渡ってしまったんじゃ」
「そ、そこまで…」
「当然だな。宝具などという規格外のものを投影できる士郎が作るものなのだから妥当な反応だろう。ちなみに試作はどんなものを送ったんだ?」
「実はワシもそれは気になっておったんじゃよ」
「そうだな…? まずは出だしが肝心だから対実戦用と対魔法使い及び従者用の概念を組み込んだ大型と小型タイプの剣や槍、盾などを送ったな」
「なに…? 前者はともかく後者のほうはなにを参考にしたんだ?」
「なに…ここだけの話だけにするなら話すが?」
「いいだろう。じじぃも構わんな?」
「いいじゃろう。他人に話すのは実質士郎君の魔術の異常性をばらすからのぅ」
「ありがとうございます。で、モデルにした武器だがケルト神話に語り継がれるフィオナ騎士団の英雄『ディルムッド・オディナ』が使用したといわれる宝具。
真名を『破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)』…瞬間的に魔力による防御を無効化する槍のことです。よって実質的に物理防御でしか防ぐ手段しかなくなるというまさに魔法使いや従者には天敵の宝具だな」
「………」
「………」
「「なんだと(じゃと)!!?」」

学園長とエヴァは同時に声を上げた。
まぁ、確かにそうだよなぁ。そんなまたアンチな宝具をモデルにしたんだからな。

「まぁ落ち着いてください。さすがに試作だけあり切れ味と使いやすさを重点に置きましたからそれはオマケ程度の効果しかありませんから安心してください」
「それを聞いて安心したんじゃが…士郎君、本当になんでも持っておるんじゃな?」
「全部というわけではありませんよ。俺自身まだ知らない宝具はやまほどありますから…それに欠片でも残っていれば複製可能ですが今の時代、そんなものはほとんどが塵芥と化しているでしょう」
「宝具よりも、欠片からだけでも複製できるお前の方が異常すぎるだけなのでは…?」
「否定はしない…だが対吸血鬼や不死者専用を作らないだけでもありがたいと思ってもらいたいもの
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