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第百二十八話 決戦!!ヴァーミリオン星域会戦です。その1
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の戦いぶりを見、そして敵全体の陣形の観察を怠らなかった。このため、彼女は偵察艦を広範囲に配置し、常にリアルタイムの戦局が推移できるように、見守っていた。
 この時、バーバラ艦隊麾下にあったイサーク・フォン・トゥルナイゼン中将は功に焦っていた。彼はまだ上官の命令がないにもかかわらず、第一陣に合流して敵の艦隊の先陣を打ち砕こうと前進したのである。

「あの、バカ!!」

 バーバラは思わず叫んでいた。これでは原作と同じじゃない!あれほど前進を戒め、各部署を死守するように言い渡したのに!トゥルナイゼンめ!!戻ったら絶対に降格よ、降格!!

「第一陣は散開体形!!トゥルナイゼンのバカの進路を遮らず、通すように伝達しなさい!」

 バーバラはトゥルナイゼン艦隊の進路をふさぐよりも、それをむしろ通し、混乱を避ける方法を選んだ。
 だが、この動きを見過ごすアッテンボローではなかった。

「今だ!!全艦隊、全速前進!!敵が道を開けてくれたぞ!!ご招待にあずかることとしよう!!」

 アッテンボローの号令一下、1万数千隻の艦隊は喊声を上げて吶喊してきた。この大津波をトゥルナイゼン艦隊はもろに受けてしまう。

「しまった!!」

 数千隻の艦隊ではいかに死力を尽くしても1万数千隻に勝てるはずもない。このままではトゥルナイゼンはその圧力の前に圧死するところだったろう。だが、バーバラは彼を放っておかず、上下散開させた第一陣をして、上下から砲撃させ、敵の勢いを削がせたのである。
 この第一陣の艦隊の司令官は、ブラウヒッチ中将であった。彼は的確に敵の先陣にピンポイント砲撃を仕掛け、その勢いを減衰させることにある程度成功したのである。
 この間にトゥルナイゼンは退却指令を受けて、安全距離にまで後退運動を始めた。

「逃がすな!!勢いを殺すな!!」

 アッテンボローにしては珍しい積極攻勢である。彼は原作では偽装退却の名人などと言われていたが、艦隊運動の見事さはフィッシャーに負けないと言われていた人物である。トゥルナイゼンごときの退却速度など軽く凌駕してしまった。

「くっ!!」

 バーバラは本隊旗艦艦橋で歯を食いしばった。ほんの小さな祖語から大きな穴がバーバラ艦隊に空こうとしている。

「左右両翼を張り出し、凹陣形を展開し、敵をけん制するほかないわ」

 今必要なのは敵の勢いを減衰させることである。そのうえで、艦隊の陣形を再編する。トゥルナイゼン艦隊とブラウヒッチ艦隊が合流しなければ、1万余のバーバラ艦隊本隊はアッテンボロー艦隊に飲み込まれてしまう。

「左右両翼は連携を取りつつ前進!!」

 だが、この動きをアッテンボローは逆用してしまう。

「今だ!!敵の右翼に集中砲火を行い、そこから一気に艦隊の後ろに出る
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