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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
033話 ネギの弟子入りテスト
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郎さんが様々な武術の中でおもに主体にしているのがネギ先生と同じ中国拳法だからです。攻撃に関しては少しばかり力は劣るものの、力をあまり使わない防御やカウンターに徹すれば士郎さんはおそらくこの学園では最強でしょうね」
「…なるほど。つまり士郎老師は中国拳法を主体にして他の武術を取り入れているわけアルね?」
「そうだ。だから私は今でも稽古試合で士郎さんから一本を取ったことがない…」
「はぁ〜…今更ながら士郎の旦那の強さを再確認できたぜ。投影っていう武器を作り出す魔術ばかりに目移りしていたが地でも相当達人レベルだな。もちろん裏世界も含めてだが」
「カモさんの言うとおりですね。そして先ほどここに来る間に士郎さんに聞いた話だが、エヴァンジェリンさんとイリヤさんとともにこの世界ではまず確実に士郎さんしか使えないオリジナル技法を数日前に開発したそうだ」
「「「「えっ!!?」」」」

刹那のその一言で全員の表情が固まった。だがいち早く復活したアスナが吠えた。

「エヴァちゃんとイリヤさんと士郎さんの合作技法!!? それ、どれだけ凶悪なものなのよ!?」
「まだ完全には会得していないらしいですが、おそらく完成すればまず最強の部類に入るでしょう。なにせ…士郎さんがいうにはその技法は魔力のこもった武具を投影する段階で形にする前に魔力の塊に固定化してそのすべてを自らの体に流して力にするという恐ろしいものですから」
「「「「………」」」」

またもや一同は刹那の一言に驚き沈黙、そして……多くは語るまい。ただ一つ言える事は運動部の四人からは変な目で見られたとだけ記載する。



Interlude out──



「なにか外野が騒がしいが始めようとしようか、ネギ君」
「は、はい…」

そして開始されたけど士郎さんは仕掛けてはこなかった。
それでどうしたのかと思ったけど、

「初手は譲ろう。どこからでも仕掛けて来い」
「はい! いきます!」

だから僕はまず士郎さんに足に力を込めて八極拳の初歩である掌をかざした掌底を当てに言ったけどそれはすぐに防がれた。
でもそれだけでまだ終わりじゃない! そこからすべる様に腕を絡ませもう片方の手で顎に突き上げからの掌を与えようとした。
だけど士郎さんはそれを軽く避けて、変わりに勢いがついた僕の体にお腹に手を当ててカウンターを当ててきた。
それによって僕は一瞬息が詰まったけどすぐにたまった息を吐き出して士郎さんから離脱した。

「…正直に驚いたな。習い始めて一週間も経過していないというのにここまで成長しているなんて」
「ありがとうございます!」
「だが、まだまだ甘い。茶々丸に一撃を与えると言う試験だが今の動きでは隙が多く見られるからカウンターを仕掛けようとしても返り討ちを遭うだろう」
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