031話 行動を開始した二人の異邦人(前編)
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。わからんのなら自ら解明してみるさ。それでだが対価分は明日からで構わないか? 今日はこの有様なんでな」
「構わないわよ。別に急ぎでもないしね」
イリヤはそう言っているが、いちいちイリヤの教師と寮長の仕事も裂いて魔法を教えるのも面倒だな。
久しぶりにアレでも発掘してみるか。
内心で色々思案して楽しんでいたが、ふとなにやら外が騒がしいので茶々丸に往かせてみると帰ってきたときには二名ほどオマケがついてきた。
「ネギのぼーやに神楽坂明日菜か…なんだこんなところに?」
「いらっしゃい二人とも」
「あ、あれ? イリヤさんも一緒だったんですか?」
「ええ。エヴァと等価交換しあっていたのよ」
「とうかこうかん…?」
「…貴様はそんな言葉もわからんのか?」
「う、うるさいわね!」
「まーまー、二人とも落ち着いて。それで今日はエヴァになにか用があってきたんでしょ?」
神楽坂明日菜に等価交換の意味を教えていたネギのぼーやは「はっ!」としたような顔をしてベッドで横になっている私よりもさらに頭を低くしてきた。
それでなにを言い出すのかと思えば、私に弟子入りしたいだと? 冗談もほどほどにしろ。
「アホか。戦い方を学びたいのならタカミチか士郎にでも相談すればいいだろう」
「あ、エヴァ。それなんだけどシロウにはもう弟子入りしている人がいるからたぶん無理よ?」
「なに? 誰なんだそいつは…?」
「そんな人がいたんですか!?」
「あー…その人は全員よく知っている人物よ?」
「あのぉ…もしかして刹那さん?」
「あら、正解…勘がいいのね、アスナ。ええ、セツナは修学旅行…いえ、学年が上がる前からシロウに真の戦場での戦いを教わっているわ。たまにカエデとも裏山で修行を手伝ったりしているし…」
「「えええええーーー!!?」」
「そうだったんすか!?」
「ええい、やかましいぞ貴様ら!」
少しして落ち着いたのか神楽坂明日菜は一人呟きながら、
「…そっかぁ。前に古ちゃんの誘いも断ってたのはもう刹那さんがいたからだったんだ…」
「ふむ。ならば刹那が鳥族と人間のハーフだということを知っていたのも頷けるな。おおかた修学旅行前に正体を明かしたんだろう」
「そうみたい。水臭いわねシロウもセツナも。私はそんな些細な違いなんて気にしないのに…」
「士郎に関しては性格からしてアイツのことを想って喋らなかったのだろう」
「そうみたいっすね。士郎の旦那…漢っすね!」
「そんなことはどうでもいい」
ぼーやの肩からなにか言ってきたが私の睨みでどこかへ隠れてしまった。ふっ…所詮は小動物。
「それより、ならタカミチにでもならったらどうなんだ?」
「はい。それも考えたんですけど、タカミチは海外に出張やなにやらで忙しいらしいので…だから僕は京都
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