026話 修学旅行編 3日目(01) 剣製と狗神の出会い
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い。
カードのアスナが持っている武器はハリセンではなく大剣だ。
そのことを聞いてみたが、
「確かにおかしいっすね?」
「まぁいい。アスナ、そのハリセンを見せてみろ」
「え?うん……」
「では…解析開始」
「ちょ……シロウ、なにする気?」
「いや、このハリセンの機能はどうなっているのか調べてみる」
――創造の理念を鑑定
――基本となる骨子を想定
――構成された材質を複製
――制作に及ぶ技術を模倣
――成長に至る経験に共感
――蓄積された年月を再現
――全ての工程を凌駕して幻想を結び剣と成す
「――――全工程完了」
そして俺の手に握られていたのはハリセン………ではなくカード通りの大剣だった。
それに一同は驚いていた。
「やはり、このハリセンはアスナの現段階の能力によって仮の姿をしているようだ。その気になれば自由に変換可能だ」
このようにな、といって俺は剣をハリセンに変えてちょうどいいから鬱憤晴らしにカモミールを叩いておいた。
当然非難の声が上がったがスルーした。
「え? それじゃ私はまだ未熟だからってこと?」
「そうともいうな……」
「そんなぁ……」
「まぁそう落ち込むな。ハリセン形態でも下級の魔物と対決くらいはできるからな」
「それより…だとすると士郎の旦那のカードはなにを意味しているんすかね?」
そう、それが一番問題だ。俺のカードには、まぁ聖骸布姿の俺が描かれているのはいいとしよう。
しかし俺の背後に一緒に描かれているまるで夕焼けのような両刃の大剣はなにを意味しているのか?
「ねぇシロウ。とりあえず出してみたら?」
「そうだな。思案するより出して解析したほうが早い。アデアット」
そして出してみたはいいが変哲のないただの赤い大剣だった。……大きさはバーサーカーの剣並くらいあるが。
「お、大きいですね……」
「ああ。確かに大きいがなぜこんなに大きいのか…? とりあえず解析してみるか」
そして解析した結果、俺はその効果に驚かされた。
姿形はともかくこれは宝具に近いものがある。
…というより俺にエアサーフィンでもしていろというのか?
「どういった効果なの、シロウ?」
そこで姉さんに問いただされて意識を浮上させた。
「ああ、この剣は……そうだな。能力の一つは空を飛ぶ剣とでも言っておこうか」
「まじっすか!? なんだそのレアなアーティファクト!」
「どうやら持っているだけで浮遊の魔法がオートで稼動し一般人には見えないというオマケの効果もついている。だが、これは剣として使う分にはあまり大差ないが空を飛ぶという行為だけなら危険物だな」
「どうしてですか? 空を飛べるというのはそれだけで
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