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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
019話 新学期、対真祖編(06) 対決!そして決着
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。現在手にある干将・莫耶で十分可能範囲。
状況分析終了。
よってこちらも干将・莫耶による迎撃を想定。
戦闘開始!


そしてチャチャゼロの高速ともいえる袈裟斬りを干将で受け止めすかさず莫耶による反撃を打ち込む。
さらに追い討ちで膝蹴りを繰り出したがそれは瞬時に姿勢を立ち直したチャチャゼロに両方とも防がれてしまった。
それから一合、二合、三合……十合と繰り出すタイミング、様々な武術を変則的に変更しては打ち込む。

「オイオイ! 楽シイジャネエカ! ナンダソノ動キノ変ワリヨウハ?」
「なに、俺はどれを鍛えても二流止まりなのでな。様々な動きを取り入れながら攻撃方法をすぐさま変更して戦っているだけだ」
「ツマリ“形無し”ナンダナ? オモシレェゼ衛宮! 久シブリニ血ガ滾ッテクルヨウダゼ!」
「人形なのに血など流れているのかね?」
「気分ノ問題ダゼ! ソレヨリ突ッ込ミヲイレテイル隙ナンテ作ッテイイノカ?」
「そうだな。ではもう少しギアを入れていくとしようか!」
「ケケケ! ソウコナクチャナ! オラァ!!」

チャチャゼロの猛攻で一見軽そうに見えるが一撃が重い攻撃で次第にどんどん莫耶にひびが生じてきてついに割れてしまった。

「モラッタゼ!」
「それは―――……どうかな!」
「ナ、ニ……!?」

ギンッ! という響きとともに俺の手には再び莫耶が握られていてチャチャゼロの攻撃を防いだ。
どうやらそれに驚いたのかチャチャゼロは一瞬呆けた顔をしたがすぐに満面の笑みを浮かべてさらに威力とスピードを上げてきた。

「ハハハ! 楽シイナ、オイ! コンナ戦イハ何十年ブリカ?」
「そうか。それはよかったな。だが……次で終わらせよう。ネギ君を見に行かなければいかないからな。ハッ!」

俺はチャチャゼロに向かって干将莫耶を投擲した。
それをチャチャゼロは意表を突かれたといった顔をしたがすぐにそれらを弾いた。

「―――鶴翼(しんぎ)欠落ヲ不ラズ(むけつにしてばんじゃく)

だがそれでいい。所詮これは布石に過ぎない。

「―――心技(ちから)泰山ニ至リ(やまをぬき)

さらに干将莫耶を投影し再度投擲する。それもまた同じように弾かれるがうまく左右に散っていく。

「―――心技(つるぎ)黄河ヲ渡ル(みずをわかつ)

そしてまた投影。今度はチャチャゼロに接近して剣を振り下ろしたがそれはいとも容易く受け止められた。だがそれすらもブラフ。
それを気づかれないようにわざと弾かれたかのように手放しすぐに後方に瞬動で下がった。


チャチャゼロは衛宮士郎のこの不可解な行動と、まるで呪文のように発する謎の単語に疑問を持っていた。


(ナンダ? アイツハ今カラ何ヲシヨウトシテイル?)


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