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ヘタリア大帝国
TURN26 親衛隊その九
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魔術ですよね。気持ちよ過ぎですよ」
「猫そのもの」
「だから猫なんですよ」
 自分で言う久重だった。
「猫はそういったものやことが大好きなんですよ」
「本当に猫そのものなんだな」
 田中も頷いていた。
「喋っててもな」
「そういうことです。あとアストロ猫もですね」
 彼にとっては同種である。紛れもなく。
「そういうのは大好きですよ」
「雪は駄目かい?」
「それは犬です」
 コーギーだというのだ。
「寒いことは大嫌いですから」
「私も嫌いだ」
 久重は不意に平賀の言葉の代弁に入った。
「冷えるからな」
「と、津波様が仰っています」
 平賀の言葉の代弁は忘れない。
「そういうことで」
「兵器も変わってくんだな」
 田中はここでも考える顔になっていた。
「いや、俺も勉強しないとな」
「勉強することだ。何事に対してもな」
 また平賀が久重の口から田中に言った。
「全てはそこからはじまるからな」
「今までぶっ潰すことだけ考えていたけれどな」
「若さに任せて走るのもいいが問題はそこから先だ」
「あいつを越えるのはか」
「ただ長官の椅子に座りたいだけではあるまい」
「当たり前だろ。人間としても提督としてもな」
 田中は何気に東郷の器も認める発言も行った。
「あいつは乗り越えてやるさ、絶対にな」
「なら学ぶことだ」
「勉強しないと駄目か、本当に」
「そういうことだ。応援はする」
 平賀は冷静に田中に述べる。そうした話をしてだ。
 彼は学びだしていた。しかしそれはまだ一歩を踏み出しただけだった。全てはそこからだった。そして学ぶことには失敗もあるということを。彼は今はまだ知らなかった。


TURN26   完


                         2012・5・17
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