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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
001話 プロローグ
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も目に余るものがある。二人の行動で表に出ないでいい人物の名前まで出る始末だから。
ま、でもまだ世界とは契約していないみたいだからよかったわ」
「………それで? リン、あなたは私達を消しに来たのかしら?」

イリヤは平然とした態度をとっているが言葉には鬼気迫るものがあった。
それに対して遠坂は顔色も変えずに、

「ん―――……半分正解で半分ハズレといったところね」

なんて中途半端な返事を返してくれますよ。あ、なんかイリヤの背後に “ぎんのあくま” が降臨しているような気がする?
いや、きっと怪我のせいで目がかすんで見間違えたんだ。そうだ、そうしておこう。

「それじゃどうするんだ? 遠坂がここにいるってことは協会から大方『俺達の死体を回収しろ』とか命令を受けたんだろ?」
「えぇ、まぁね。でも私達は今は独断で動いてる身よ。情報はもらってないわ」
「は? なんでさ? じゃどうやってここに……」
「無論、独断で君達二人を探し出したのさ。私のルーン魔術でなら容易いことだ」

俺の疑問にもう一人まだフードを羽織っている人が答えてくれた。しかしこの声って、

「やっぱりトウコね?」
「やはり衛宮とは違い気づいていたか、イリヤスフィール」
「ええ、結界が破られたときにはもう気づいていたわ」
「そうか。しかし久しいな、衛宮にイリヤスフィール」
「はい。橙子さんもお変わりなく。しかし、よくばれませんでしたね? 仮にも橙子さんも俺達と同じ封印指定の身でしょう?」
「なに、わたしにとっては容易いことだ。三下の魔術師などに捕まるほど衰えてはいない。ま、話は変わるが二人にはこれに入ってもらう」

そういって橙子さんはトランクからどうやって収納していたのか分からないが二つの人形をとりだした。

「え! また体を変えることになるの!?」
「そうだ。お前たちの体を協会の連中に引き渡すにはこれしか方法はないからな」
「なるほど………ですが等価交換はどうしますか?」
「心配ない。これに見合うものを遠坂嬢が見せてくれるそうだからな。前払いとして素直に受け取っておけ」

それを聞いて俺とイリヤは遠坂の方を見ると遠坂はおもむろに一つの宝石を取り出した。
だが、しかし形状が変だな? まるで剣のような……? ん? 剣状の宝石? まさか!?

「リン? まさかそれって……」

イリヤもさすがに驚いているようだ。なんせ解析してみたらそれは頭が割れるような痛みが走ったがなんとか理解できた。

「宝石剣……か?」
「ご名答。まだ試作の段階だけどあなた達を送り出すだけの力は秘めているわ。でもさすがね、士郎。もうこれも解析できちゃうなんてね」
「まぁな。ん?……ちょっとまて、じゃなにか?もしかして俺達を平行世界に飛ばそうとか考えてな
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