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ヘタリア大帝国
TURN26 親衛隊その二
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「しかし今は常にしているのか?」
「そうだよ。実は怪我をしてしまってね」
「両手をか」
「それで両方共傷跡が酷くてね」
 ヒムラーは苦笑いを作ってロンメルに話す。
「それでいつも着けているんだ」
「成程な。そういうことか」
「悪いがどうしても脱げない」
 傷を見せる訳にはいかないというのだ。
「あまりにも酷い傷でね。他人に嫌悪感を抱かせてしまう」
「俺でもか」
「君でもだよ。むしろね」
 目に嘘を、ロンメルにも気付かせないまでに小さくだがそれを入れての言葉だった。
「君には余計に見て欲しくないね」
「そこまで酷い傷なのか」
「指の数こそちゃんと揃っているけれど」
 暗い顔を作っての言葉だった。
「もうね。口では言えない位だから」
「そうなのか」
「だから見せられない。悪いね」
「わかった。ならいい」
 ロンメルは友を気遣って手袋のことはいいとした。
「君にも事情があるからな」
「済まないね。それで親衛隊だが」
「彼等は軍隊ではないな」
「言うなら私設軍になるかな」
「訓練はしているのか?」
「一応ね。退役軍人も多く参加しているからね」
「そうか。なら彼等も戦力にになるのなら」
 考える目になりだ。ロンメルは述べた。
「ドクツ軍に編入できるか」
「そうしてもらえると俺としても助かるよ」
「少なくとも君を総統閣下に紹介することは約束する」
 親衛隊のことはまだどうなるかわからないがヒムラー自身はそうするというのだ。
「ではだ。総統閣下には俺からお話しよう」
「私からもそうさせてもらいます」
 これまで二人を見守っていたドイツ妹も言ってきた。
「ではこれから」
「頼むよ。それではね」
 こう話してだ。一連の話は決まった。それからだった。
 レーティアはロンメルから直接話を聞いた。そしてこう言ったのだった。
「親衛隊のことは既に知っていた」
「そうだったのですか」
「親衛隊長の名前も知っていたがな」
 だがそれでもだというのだ。レーティアは官邸の己の執務用の席に座りながら腕を組んでいる。その姿勢でロンメルに対して話すのだった。
「しかし。君の旧友だったとはな」
「士官学校の同期です」
「人のつながりとはわからないものだ」
 レーティアにしてもだ。それはわからないというのだ。
「縁だな、まさに」
「ではその縁で」
「会おう」
 ヒムラーと会うことにしたレーティアだった。
「君の旧友とな。だが、だ」
「親衛隊を戦力とすることはですか」
「実際に親衛隊を見てからだ」  
 それから決めるというのだ。それは。
「ドクツ軍はより多くの戦力が必要だが」
「質ですね」
「そうだ。質を尊ぶ」
 精鋭主義ということだ。ドクツ軍は訓練と装備、そして軍律により軍を精鋭に
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