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緋弾のアリア ──落花流水の二重奏《ビキニウム》──
緋神の巫女と魔剣《デュランダル》 U
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剣》はそれを手の甲で拭いとると、驚嘆と恐れの入り交じった声色を零した。
「……何故、貴様だけが動ける?」
「さぁな。そんなことは俺にだって分からん」
ただ1つだけ分かるのは──。キンジは続ける。
「護りたい
存在
(
モノ
)
の為に、ってところだろうな」
訝しむ《魔剣》とその言葉に秘められた真意を理解した白雪を他所に、キンジはその原因を類推していた。
一連の動作を振り返れば、明らかに身体能力は普段より底上げされている。ましてやそれは、HSSに酷似しているのだ。
ただ何か違和感を覚えるとすれば、それは従来のHSSよりも身体能力が僅かに向上しているということと、複雑化された論理的思考力が極微量ながら低下しているということだろうか。
これは単なる違和感に過ぎないのか。何度も自問自答する。
「……解せないな、遠山。そんなに星伽が貴様にとって大事なのか? そのいつ形骸化するかも分からない愚想で、本気で護れるとでも思っているのか? 答えを私に聞かせてみろ」
「あぁ、本気で思ってるさ。形骸化もクソもない、愚想なら愚想だと笑え。ただ言えるのは、俺は本気だってことだけだ」
「…………愚かな」
《魔剣》は小さく吐き捨てると──背に隠匿していたのだろう──
西洋大剣
(
クレイモア
)
を慣れた手つきで取り出した。
蒼玉と輝石の散りばめられた幅広の大剣を、《魔剣》は片手で難なく容易に扱ってみせる。
「どちらにせよ邪魔者は消すだけだ。貴様は私に、勝てない」
「なんとでも言え。この世の中は結果論だ」
キンジと《魔剣》が対峙する。西洋大剣とナイフが牙を剥く。
場の空気が一瞬にして凍てつき、いつ戦闘になってもおかしくない──そんな時だった。間の抜けた声が、場を打破したのは。
「いやぁー、理子は無理だと思うなぁ。流石に諦めたら? 今の
ジャンヌ
(
・・・・
)
じゃキーくんに勝ち目はないよ。ね、あっくん、アリア!」
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