秋の夜長にホットなカクテルを・2
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
ジョンストンが限界を迎えて千鳥足で店を出ていく。多少心配だが、まぁ鎮守府内を巡回している警備班の連中もいる事だし、部屋に戻る途中でダウンしてもどうにかなるだろう。
「さぁて提督ぅ、もう一勝負といこうか?」
「そうしたいのはやまやまなんだがなぁ隼鷹。客が来た」
「こんばんは、提督。楽しそうな事をしているわね」
「……こんばんは」
ドアの前に居たのはイギリス組の戦艦であるウォースパイトと、睦月型の弥生。何とも珍しい組み合わせだ。
「たまたまここに来る途中で会ったの。聞いたらこの娘も飲みに来るつもりだったと聞いたから」
そう言いながら隼鷹の隣に腰掛けるウォースパイト。そして隼鷹を挟んで隣にちょこんと座る弥生。
「久しぶりだなぁ、弥生。一週間ぶり位かい?」
「……ん。内地の方に、遠征、行ってた」
「あらジュンヨー、そちらの小さなレディとは知り合いなのかしら?」
親しげに話す隼鷹と弥生が気になるのか、話に入っていくウォースパイト。
「知り合いもなにも、弥生はウチの常連だよ。睦月型の中じゃあトップクラスのザルだぞ?」
「……司令官、それはちょっと言い過ぎ」
顔を赤らめて照れちゃあいるが何を隠そう、ウチの弥生はその幼い見た目に反して酒も煙草もイケる口だ。愛飲している煙草はピースだし、好きな酒の銘柄はアードベックと中々に渋い趣味をしている。酒の強さは睦月型の姉妹の仲では『九州艦娘の会』で毎週のように武蔵や霧島の飲みになんだかんだ最後まで付き合っている望月とタメを張る程強い。
「んで、今晩は何にする?お前さんのボトルもまだ残ってるが……」
「……今夜のオススメは?」
「今夜は冷えるからな。ホットカクテルを薦めてるよ」
「焼酎のお湯割りじゃ……ダメ?」
「相変わらず嗜好が渋いなオイ」
「弥生ぃ、今日は悪いけどお姉さん達の趣味に付き合ってくれよぉ。なっ?」
「そうね。私も仲良くなりたいわ」
2人に挟まれて両サイドから説得(?)される弥生。む〜……と暫く眉間に皺を寄せていたが、
「……奢り、なら」
と渋々了承した。
「よっしゃ提督、なんかホットカクテル3人前!大至急!」
「急がせる割には注文が適当だなオイ」
まぁ、隼鷹としても弥生の気分が変わらない内にってのもあるんだろうが。
さて、隼鷹に急かされてもいるのでお手軽なホットカクテルを1つ。用意するのは先程と同じコーヒーリキュールのカルーア。こいつの牛乳割りのカルーアミルクは有名だが、今宵はそいつをホットミルクに変えてやる。まず、マグカップにお湯を注いでカップを温めておく。お湯を捨てたらそこにカルーアを注ぎ、次いでホットミルクを注いでステア
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ