第7章:神界大戦
第230話「パンドラの箱」
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・グラシアからの通信だと推測した。
彼女の持つレアスキル“預言者の著書”に関する事だろう。
「古代ベルカに関する事でしたら……私よりも、緋雪さんの方が適任じゃないですか?」
「……それもそうね。緋雪さーん!」
緋雪はかつてシュネーとして生きた記憶がある。
シュネーは古代ベルカ戦乱時代真っ只中の人物だ。
その記憶があるのであれば、確かに同行もするべきだろう。
すぐさまリンディが緋雪を呼び出す。
「どうかしたんですか?」
すぐに緋雪も来て、リンディは簡潔に用件を説明する。
「なるほど、そういう事なら……」
緋雪も同行する事になり、早速リンディは通信のために移動を開始した。
「……やっぱり、預言に関してね」
移動後、リンディは通信を開いて、データを受け取った。
その際の会話で、予想通りの内容だったと呟く。
「通信したのがカリム本人じゃないのが気になるんやけど……」
「向こうも忙しいのかもしれないわ。とにかく、内容を確認しましょう」
そういって、リンディは受け取ったデータをその場に展開する。
「っ、これは……!?」
「ぇ……何、これ……?」
「これは……」
そのデータを見て、ユーリと緋雪は驚愕する。
リンディも声を上げるが、それは単に読めないながらも意味不明だったからだ。
なぜなら、その預言の内容の一部が、明らかに同じ文字を羅列しただけだったからだ。
「何か、まずい内容でもあったのかしら?」
「……違います。そういうのじゃ、ありません……!」
「あの、そのカリムっていう人、無事なんですか……?」
緋雪の問いに、ますますどういうことなのかと疑問に思うリンディ。
「どういう事?」
「……預言の内容、写しますね。先に言っておきますけど、これはそのまま訳して書き写しただけです。改変も、何もしていません」
そういって、ユーリがあっという間に現代語訳した預言を書き写す。
「これは……!?」
―――“可可能性ののの 灯火火火は 堕堕堕ちち”
―――“世世世界はは闇闇闇闇 覆われれ るるる”
―――“希望…………潰え………”
「……これ以上は翻訳不可能です」
ユーリ曰く、他は文字が潰れているか、文字化けのような状態だと言う。
辛うじて翻訳できたのが、預言の冒頭部分だけだった。
それだけでもあまりに不自然な内容になっていた。
「まるでコンピュータのバグのような文章……今までの預言で同じような事は?」
「私の知る限りないわ。ただ、今までは古代ベルカ語を簡単に訳す事が出来なかった
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