第7章:神界大戦
第230話「パンドラの箱」
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、“理解”出来る!?本気で……本気でそれを可能にするというのかい!?」
「ど、どうしたんだ……?」
「どうもこうもないよ執務官!理解するのと出来ないのとでは、大きな差がある……!相手を理解すればするほど、弱点も分かるしどういった存在かも分かる。……けど、神界の連中は全くもって理解が及ばなかった!……それは、実際に戦った皆なら分かるはずだ」
理解さえ出来れば、解き明かす事が出来る。
だが、それが出来ない場合は未知から変える事が出来ない。
その上で、神界の神はまったく“理解”出来なかった。……そのはずだった。
「……可能だよ。実際、私はそれを“破壊”した。……お兄ちゃんだって、何度も限界を超えて、理屈を無視してあの領域に立ったんだもん。……手を届かせるぐらいなら、私にだって出来るよ」
「っ……緋雪!分かっているのかい!?それは、人の身で……!」
「紫陽、それについては私から忠告済みよ。でも、今はそうでもしなければ状況を打開する事は出来ない。緋雪も、覚悟の上よ」
「椿……!」
人の身で神の権能と同等以上の事をする。
その危険性は、神の座を受け継いだ紫陽だからこそよく分かっていた。
だが、緋雪は既に覚悟していると椿に言われ、それ以上は言えなくなる。
「……紫陽ちゃん、緋雪ちゃんを信じよう?元々、緋雪ちゃんにはその素質があったんだから神の権能染みた事が出来てもおかしくはないよ」
「とこよ……分かった。今までの規則や法則に則ってたらダメだね。自分の枠組みを超えるぐらいはしないと、どうにもならないからね」
とこよの言葉に、紫陽はとりあえず納得する。
「……とにかく、その決定的な差をどうにか出来たとして……その上でどうするのか、だ。その“領域”とやらの問題をどうにか出来るとして、それで事態は解決できる訳じゃない」
「その通りです。緋雪さん達が言ったのは、飽くまで最低条件を満たしただけ。……その上でさらに対策を練らない限り、どうにもなりません」
クロノ、サーラが未だに残る問題を示す。
言わば、足場が存在しない状態から足場を作っただけでしかない。
それだけでは、向こう岸に着ける訳ではない。途中で落ちてしまえば無意味だ。
「限界の壁と、絶対的な壁の破壊。これさえすれば、ただ強くなるだけでもかなり戦況はマシになると思うよ。でも、それだけでは足りないのも確か」
「私の祈りで何とかしても、それでも足りないだろうね」
限界がなくなり、神との差を明確に理解する。
その上で、司の祈りと共に強化を施せば、以前の戦いよりはマシになる。
だが、それで打倒できるのかと問われれば否となる。
「最低でも、一つは概念的攻撃の手段が必要だと思う」
「概念
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