第一部
裏事情
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戻しましょう」
「おお、そうだったそうだった。立華紫闇についてのことだね。総意としては、あたし以外も含めて彼が上位存在に呑まれなければ放置しても構わないっていう立場なんだ」
紫闇を刺激せず触れない。
最初からその考えが貫かれていれば彼が魔術学園に来ることは無かっただろう。
しかし別の意見を持った派閥も有る。
紫闇の上位存在が覚醒する前に消す。
そう言った強硬派だ。
彼等はレイアや聖持が必死に説得し、影から紫闇を守ることで落ち着いた。
しかし捨て置くには色々と危険。
「じゃあどうするかっていうことで発案されたのが紫闇を魔術師として鍛え上げ、内なる上位存在を支配させ、その力で以て役に立ってもらおうっていう計画なんだけど」
なかなか大変だ。
先は長い。
紫闇の憧れ大英雄《朱衝義人》が率いた彼を含む当時最強の魔術師7人によるチーム【マジェスティックセブン】に入れるくらいにまで育てなければならないのだから。
「【神が参る者】の実力って宿った上位存在で変わるから一種の博打みたいなものなんですよね。修業から一月半で世界の上位1000位以内に入る実力になったのは流石だけど」
聖持も向子も他の協力者とプランを組んで紫闇を成長させる為に頭を捻っている。
「レイア君に頼んで立華君のことを改造してもらえれば早いんだけどなー」
「それは最終手段って言ってましたよ。自力で強くなった方が良いって。改造したところで上位存在やその影響を何とか出来るかは微妙ですし」
やはり常に紫闇のことを監視して地道に力を付けてもらうしかないようだ。
時間と手間は掛かるが安定状態のまま経過観察できるのでリスクが少ない。
とは言っても何が切っ掛けで急成長するのか解らないので確実に対処できる準備しておくことは欠かせないだろう。
「今年の【夏期龍帝祭】、何事も無ければ紫闇の独壇場で、決勝まで来たクリスを倒すだけなんだけど、向子さんがちょっかい出さないわけないよなぁ……」
「勿論さ! 向子さんはみんなの期待に応える良い女会長なんだからね!」
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