二十八人目
BLOOD WORK
二話
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俺達は…
まあ、そうだな。道具だ。
大長老の腰に、脇差しがささってんだろ?
あれの、ちび脇差しって感じだな。
いや、剥ぎ取りに使う小型のナイフか。
いつでも抜けて、手頃に使えるだろ?
親も兄弟も無い、捨てられてもいいようなガキはよ。
皆食うのに必死だから、こんな場所でもすがりついて…
結局、この街のために命を捧げる。
そういうふうに訓練されるんだから、仕方ないがな。
だから…
死ねと言われたら、死ぬんだぜ?
好きな奴や、大事な人のために死ねたら、どんなに幸せか…
誰かわからねえような奴らの為に、みんな泣いて死んでいったよ。
食ってばかりのデブの高官…
わがままな姫の可愛がってる犬…
竜を飼いたいだけで、兵士に命を賭けさせる王子様…
こんなアホどものために…
泣きながら死んで行ったんだ…
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