第九話「定期テスト」
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は反則と思われる可能性もある。教師陣には予め伝え解くが生徒全員に伝える事は出来ないだろう。多少喧嘩を吹っ掛けられるかもしれないが用心しとけよ」
「分かりました。忠告感謝します」
「……俺はお前を結構期待しているからな。やるからには前の時の様に派手にぶっ放せよ。ただしテストは屋内だからな、建物を壊すんじゃないぞ」
「ははは……、その辺は気を付けます」
ディートハルト先生の言葉に俺は苦笑いで答えるのであった。
☆★☆★☆
そして迎えた定期テスト当日。俺は入学試験の実技試験で使われた屋内演習場にいた。ここでクラスごとにテストが行われる。
既にA、B、C、Dクラスは終わっていた。一部を除き演習場から出ており残った者もクラスが変わるごとに少なくなっていく。恐らく他クラスの実力を見たのだろう。とは言え実力者はDクラスまでに集まっておりE以降は現時点で出来損ないの者しかいなかった。
……まあ、俺みたいに事情がある奴とかもいるから一概には言えないけどな。
「う〜、緊張するね。アンネもそう思わない?」
「……別に」
「アンネは本当に動じないよね〜。ルナミスはどう?」
「私は少し緊張してます」
俺の隣ではルナミスさんとクラスメイトのアンネさん、レギーナさんが話している。いつの間にか仲良くなっていた様で最近はよく三人でいるのを見かける。レギーナさんはこういう場に弱いのか何時もの様な元気は鳴りを潜めていた。アンネさんは特に変わりはなくルナミスさんも緊張しているのか表情が硬かった。
「まあ、入学してから一月しか経ってないから入学試験の時と大差ないと思うけどね」
「……同感」
「私もあまり実力が伸びている感じはしませんね」
「うーん、これ意味あるのかな?エルナンくんはどう?」
Eクラスの様子を見ているとレギーナさんが話しかけてくる。
「俺は少し自信があるよ。ちょっとばかり策を用意したから」
「え、本当?気になるな〜」
「それは始まってからのお楽しみ……と言う程の事じゃないよ。ちょっとルナミスさんに手伝ってもらうだけさ」
「?テストは確か他者の支援を禁止するはずだったけど?」
「既に先生には確認済みさ。問題ないよ」
「へ〜、じゃあエルナン君の番は楽しみにしてるよ」
そう話しているとE、Fも終わり遂に俺たちGクラスの番となった。この頃になるとC以上の生徒は残っておらず演習場の広さに比べて人が少なくなっていた。
俺は自分の番を今か今かと待ち望むのであった。
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