第一話 いきなりアレイスター前っ!?
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しまったが、その人物は結標淡希だった。肩にかけているだけのブレザー、横から見ているので胸に巻いているサラシまでは確認できないが、下はやたらと短いスカート。エロいといえばエロい格好なのだろうが、実際に間近で見ると……引くな。なんてことを考えてる間に俺は窓のないビルの外に転移させられていた。
「ん」
外に出たとは言っても、裏路地みたいな場所。結標さんが言葉……というか声を出すと同時に指差した方向を見ると、路地の出口の先に車が止まっているのが見えた。どうやらあの車に乗れということらしい。
「あ……ありがと」
「ふんっ」
俺がお礼を言うとあまり他人とかかわりを持ちたくないのか、それともいわゆるツンデレなのか、結標さんはそっぽを向いてしまった。
車の近くまで歩いていくと、金髪・サングラス・アロハシャツの上に学ランの男が待っていた。
(おぉっ、土御門さんだ)
危うく声に出しそうになったが何とか抑える。
「君が神代君かにゃー? 寮に送り届けるよう頼まれたぜよ」
「はい、そうです。よろしくお願いします」
いきなり原作の主要キャラに会って顔がにやけそうになるが、必死に抑えながら挨拶をした。
車の運転は土御門さんではなく別の人だった。土御門さんの見た目は原作開始時に近い感じで、恐らく高校生……あ、原作開始前ならまだ中学卒業寸前ぐらいか。まぁ、車の運転が出来るわけない。しかし、会話もしないのに助手席の土御門さんが真後ろの席の俺に意識を集中させているのが丸分かりで、車の中は何とも居心地が悪かった。
「ここの201号室がお前さんの家で、これが鍵だにゃー。生活に必要なものは一通り揃えておいたから今日はゆっくり休むといいぜい」
「ありがとうございます」
車の中とは全然雰囲気が違う土御門さんから部屋の鍵を受け取る。
「じゃー、明日か……遅くとも明後日には身分証明書なんかの準備が出来るはずだから、その時に持ってくるぜよ」
「はい、分かりました」
土御門さんを見送ってから俺は自分の部屋へ向かった。寮は3階建てでその2階の一番端が俺の部屋だ。階段は2号室と3号室の間、そして6号室と7号室の間の2箇所にある。1号室から8号室まで廊下は繋がっているので、2箇所ある階段のどちらを使っても自分の部屋に行くことができる。近いほうの階段を使って自分の部屋の前に来ると、土御門さんから受け取った鍵を使ってドアを開ける。入ってみると中は普通に今までずっと住んでいてちょうど掃除が終わった状態です、といわんばかりの状況だった。ベッドには布団もあり、テレビも普通に見ることができ、冷蔵庫を開けると全て未開封の牛乳やジュース、ちょっとした食料なども入っていた。テレビで今日の日付を確認して、冷蔵庫の食品
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