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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第13話:空駆ける奇術師
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アームドギアは、範囲内に居た全てのノイズを貫き殲滅する。
一見すると狙いなど定めていない、広範囲への無差別攻撃の様に見えるが降り注いだ槍は全て狙い違わずノイズを貫いていた。
「ハァッ!!」
[蒼ノ一閃]
一方の翼は、大剣に変形させたアームドギアからエネルギー刃を前方に飛ばす『蒼ノ一閃』で複数のノイズを一気に両断する。奏に比べると効果は控えめだが、狙いを定めやすく堅実にノイズの数を減らしていた。
と、その時。彼女の目にノイズの群れの中に単身突っ込み過ぎている響の姿が映った。
「ッ!? 立花、突っ込み過ぎだッ!?」
「えっ?」
どうやら響は戦闘の熱気に充てられて周りが見えなくなっていたらしい。なまじ奏と翼による教導である程度戦えるようになってしまったが故に、少し調子に乗ってしまったようだ。
気付いた時には、響の周りは突破が不可能なほどのノイズが集まりつつあった。
「わ、わわわわわっ!?」
「そこを動くなッ!! ジッとしていろ立花ッ!!」
響の窮地を見て、翼は即座に上空に飛び上がると無数の剣を具現化させて一気に地上に降り注がせる。
[千ノ落涙]
奏と同様、広範囲を一気に攻撃する技を放つ翼。雨あられと降り注ぐ剣が次々とノイズを切り裂き炭化させていく。
ただし、その剣は響の直ぐ近くにも降り注いでいた。
「うわわわわぁっ!? つ、翼さんッ!?」
「大丈夫だ、動くなッ!!」
自分の直ぐ近くに突き刺さる剣に狼狽える響を、翼は一喝して制止する。
基本は広範囲を無差別に攻撃する技だが、今回に限っては翼も一応狙いを定めて攻撃していた。だがやはり元々正確に狙う技ではないからか、降り注ぐ剣の何本かは響の直ぐ近くに突き刺さっている。自分の近くに剣が降ってくる度に響は肝を冷やし、大袈裟に悲鳴を上げていた。
念の為言っておくと、奏が使用した『STARDUST∞FOTON』もそこまで正確に狙える技ではない。
しかし奏の場合、強くなることに明確な目標を持ち執念を糧に戦い続け貪欲に力をつけ続けた結果、複数の標的を正確に狙う事が出来るようになっていたのだ。
颯人と装者達の活躍により、地上・空中とノイズの数は着実に減っていた。
そんな時、戦場に新たなノイズが姿を現す。
巨大な芋虫のような姿をした、強襲型とも呼ばれるギガノイズだ。単に体が大きいと言うだけではなく、小型のノイズを吐き出せるという厄介な能力も持っている。
その脅威度は他のノイズよりも高く、当然ながら戦場では最優先攻撃目標となっていた。
真っ先に奏が突撃し、大技でギガノイズを始末しようと動き出す。
しかしその前にギガノイズにより複数の小型ノイズが吐き出され、奏は行く
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