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聖国のジルフリーデ 〜勇ましき姫と気高き女騎士と、男勝りな女戦士と妖艶な女盗賊は、媚薬の罠に乱れ喘ぎよがり狂うも、心だけは屈しない〜
過去編 孤高の戦姫は、民の前で純潔を散らす
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 王城に勤める者達を癒すために設けられた、大浴場。

 今にも細腕から零れ落ちそうな白い巨峰を、懸命に両腕で隠し。少しでも「聖域」を隠そうと、内股になりながら。
 そこへ、一糸纏わぬ姿のまま連行された戦姫は――眼前に広がる光景に、戦慄する。

「そ、んな」

 真っ先に口を開いたロザヴィーヌは、打ちのめされたようにそう呟いていた。

 厭らしい笑みを浮かべ、ババルオと共に自分を連行する帝国兵達を一瞥し、ロザヴィーヌは覚悟していたのだ。この先の大浴場にはきっと、大勢の帝国兵達が待っている。
 自分はこれから、そのケダモノ達を相手に純潔を散らすことになるのだと。

 だが、それは自分が敗れた先に待っている結末として理解していることだった。だから、恐怖を覚えつつも絶望だけはしなかった。
 例え野蛮な帝国兵達に穢されようとも、生きていれば必ず再起できる。その時こそ、怒りを胸に奴らを叩き潰すのだと。彼女は、覚悟していたのだ。

 その覚悟さえ打ち砕く光景が、目の前に待ち受けていたのである。

「姫様だ……」
「おぉ、あの美しき我が国の姫……ロザヴィーヌ様だ!」
「帝国兵達の話は本当だったんだ!」

 股の「剛剣」を滾らせ、ロザヴィーヌの白く豊満な肢体に沸き立つ、全裸の男達。
 彼らは――帝国兵ではなく。ババルオによって虐げられていたはずの、某国の民衆だったのだ。

 見知った顔の人々が。かつては、帝国の支配に屈しまいと気丈に生きていた人々が。自分が命と貞操を懸けて、救おうとしていた人々が。
 今は自分のあられもない姿に欲情し、昂り、歓声を上げている。

「んぁっ……!」
「くっ、くくく。いくら重税を課すといっても、何の褒美もなしとあっては働きがいがあるまい? 高額納税者にはこの国最高の美女を抱かせてやる、と言ったら……馬車馬のように働いてくれたぞ」

 それが意味するところを、ロザヴィーヌが理解した瞬間。無防備な白い背中をババルオがべろりと舐め上げ、耳を啄むように貪った。
 本来なら嫌悪感しかないはず。にも拘らず、槍使いの美姫は甘い嬌声を漏らし、両腕に寄せ上げられた双丘を弾ませてしまう。
 白く豊かな臀部(ヒップ)に密着し、これでもかと擦り付けられる、彼の反り返った剛剣の熱さに。未知数の快楽に戸惑う聖域も、しとどに濡れそぼっていた。

 原因は、分かっている。
 ここに来る前、ババルオによって全身に塗り込まれた粘液状の媚薬(ローション)が――効き始めたのだ。

 白い柔肌を這い回る、毛深く醜悪な男の手。その感触が再び、脳裏に蘇って来る。
 頬、唇、口内、耳、首筋、背中、肩、腕、指先、腋、乳房、乳首、腹部、臀部、太腿、脹脛、脚の指先、足裏、指の股。そして、女性にとって最も大切な秘所。
 文
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