暁 〜小説投稿サイト〜
クラディールに憑依しました
がんばって誤解を解きました
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「あははははははははははははははッはははははッ!! あはあははだ、だめだあ、笑い死ぬ死んじゃうよぅあははははははははッ!!」


 ――笑い過ぎだアルゴっ!! 床を転げ回るなッ!! 叫び声や大きな音はドアの向こうまで聞こえちまうんだよッ!!


「リズ、もう大丈夫だから泣かないで、ね?」
「うん、ありがとうアスナ」


 リズベットはアスナと一緒にベッドに座り、アスナの胸に顔を埋めて泣いている。


「……あの、この状況は何なのでしょうか……?」


 たった今到着したばかりのシリカはこの状況が理解出来ていない――そして俺は現在……アスナに土下座中である。


「……取り合えず、シリカ来てくれてありがとう――そっちの泣いてるお姉さんの隣に座ってくれ」


 土下座を止めてリズベットの隣にシリカを座らせる。


「さて、先ずはアルゴ――お前、この子とどんな会話したんだ?」
「――ひひ、ふーっ……ふむ? あの時はお前さんの話を聞きたがってると、手口からして直ぐに判定できたんだ」
「喋り方が素に戻ってるぞ」
「おっト、失礼しタ――そこでサービスで『そいつなら良く知っている同じ手口にあった事があル』と教えてやったのサ」
「泣いてたそうだな?」
「ん? あぁ、目にゴミが入ってネ――そのせいじゃないかナ?」


 街中でそんなBADステータスは発動しねーよ……その場に居る全員が同じ事を思ったのか妙な沈黙が訪れた。


「兎に角、俺がそこに居るシリカに酷い事をした様な情報を流すのは止めろ」
「その事か、八百コル」
「買うから止めろ」
「よろしイ、第八層の森で起きた事件は結構目撃者が居てネ、オレンジプレイヤーが睡眠PKを失敗したって噂が出回ってるのサ」
「それが何で俺が酷い事をしたって話しになってるんだ?」
「数人の男に担ぎ出された女の子に、森の中で合流したオレンジプレイヤー……少し考えれば解るだロ? 身体を売って命だけは助けて貰ったと思われてるのサ」
「じゃあ、何で『失敗した』って噂で出回ってるんだ? それなら『身体を売って命拾いした』って噂が広まる筈だろ?」
「牢獄に居る連中が騒いだんだヨ、お前さんの顔が見えなくなったとたんに強気になったんだロ、『無実だ、此処から出せ』とナ」
「……面倒臭い連中だな――今からでも殺しに行くか」
「――駄目ですッ!!」


 シリカが涙目になって叫んだ……おいおい、リズベットとアスナがびっくりしてるぞ。


「あ――ごめんなさい、大声出しちゃって……あの後、始まりの街から確認がありました――それでアルゴさんと事情を説明しに行ったんです」
「映像クリスタルと音声クリスタルの両方に記録した奴を渡して置いタ、二度と牢獄からは出られんだろうサ」
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ