がんばって誤解を解きました
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自力で見つけられたのだから諦めるんだナ」
怯えるだけだったリズベットも調子が戻ってきたようだが――。
「………………んー? という事は――結局俺はその子のお得意さんにはなれないって事か」
「え? あなた――これってそう言う話だったの? リズに武器を作って貰う為に?」
「うむ、女の子に酷い事をするオレンジプレイヤーと言う誤解を解いて、武器防具を作って貰う予定だったのだ――他に鍛冶屋を尋ねる理由が無いだろ?」
「――リズの身体を狙ってるんだと思ってたわ」
「……地味に傷付くなソレ――まぁ、誤解が解けても嫌われてるなら仕方ない――全ドロップ具現化」
メニューを弄り、部屋いっぱいにモンスターからドロップしたアイテムで埋め尽くされる。
「な、何よコレ!? こんなに散らかして何する気!?」
リズベットがアスナにしがみ付き震えだした。
「欲しい物があったら持って行け、残りは全部NPCの店に売る――今回呼んだ事に対する迷惑料だ」
「こ、こんなに!? 全部あなた一人で狩ったの!?」
「この世界で他にする事ねーだろ」
「オー、レア――レア、これもそれもドロップ率が低い物も関係無しに一定量揃ってるな? どうやって集めたんだ?」
「上の階層が開くまで各階層を三周ずつしてる」
「さ、三周!? 睡眠はどうしてるんですか――宿屋で寝ないと危ないんですよね!?」
「三日狩って四日目に寝てるな、そこのアスナと同じだ」
「そんな無茶な狩り方、第一層の頃だけよッ!! 今はちゃんと休んだりしてるわ!」
「『寝てる』って言わない所がミソだな」
「あー、だからあんた等は無茶苦茶強いんだ、うん、納得だわ」
スゲー呆れた声でリズベットがつぶやいた。
「あんた等って、こんな奴と一緒にしないでよリズっ!? ――でも、コレだけのドロップを全部店売りにするって本気なの?」
「重いだけで邪魔だしな、それにコレはごく一部でNPCから倉庫を借りてコレまで狩って来たドロップはそこに放り込んである――近い内に全部店売りだよ」
「――ねぇ、あんた何でそこまでするの?」
「そこまで? どれの事を言ってるんだ?」
「あんたのやる事、成す事、全部よ」
「――ふむ? それは他人に何故お前は生きているのか? なんて聞くのと同じだと思うが、答えよう。
――全ては今生きている事を実感して楽しむ為だ、痛みも苦しみも全て生きる為の糧にしてやるッ!! 俺は今、生きて此処に居るッ!! それを証明し続ける!」
「………………それが偽物でも? あたし達はアバターなんだよ? こんな偽物だらけの世界でなんで生きて行けるの? あたし達の現実は此処じゃないんだよ?
あたし達の本当の身体は病院のベッドの上で眠り続けてるんだよ?
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