暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第7章:神界大戦
第229話「前を見据えて」
[3/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
来ただけよ」

 しかし、二人は平気そうにしていた。
 奏の言う通り、“向き合う時”が来たのだ。

「……そっか。もう、心配ないんだね」

「そうよ」

 実際に対話した事を、司は知らない。
 それでも、奏の目を見れば心配の必要がない事は分かった。

『なのはさん、少しいいかしら?』

「リンディさん?」

 いざ体の調子を確かめようとした時、なのはにリンディから通信が入る。

『フェイトさんが目を覚ましたそうよ』

「っ!分かりました、すぐに向かいます!」

 重傷者の一人だったフェイトが目を覚ます。
 その知らせを聞いて、なのはは飛び出すようにフェイトの元へと向かった。

「フェイトちゃん、目を覚ましたの?」

「うん!ごめん奏ちゃん、また後で!」

「いえ、私も行くわ」

「私達も行く?」

「そうね」

「行こー行こー」

 なのはにつられるように奏や司、緋雪達全員もついて行く。






「フェイトちゃん!」

「なのは……」

「……随分、大人数で来たね」

 部屋に辿り着くと、そこにはフェイトだけでなくリニスやアリシアもいた。
 アリサとすずかも先に来ていて、さすがに部屋がいっぱいになる。

「あー、私達は出ておくわ。同年代同士や家族の方がいいでしょ」

「あ、じゃあ私も扉の前にいておくから、落ち着いたら呼んでね」

 そこで、すぐさま椿と葵が遠慮して部屋を出る。
 それに倣って、司も外に出ておく。

「……かなり恐怖を抱えていたわね」

「……そうだね」

 外に出た椿と葵は、壁にもたれつつフェイトを見た感想を言う。

「やっぱり……。フェイトちゃんから感じた感情、かなり乱れてたから……」

 感情に鋭い司も、同じような意見だった。

「……そうだよね。あんなに何度も殺されたのだから、トラウマになってもおかしくはない。私だって、優輝君を助ける気持ちがなかったら、絶対に挫けてた」

「ええ。でも、私達も、緋雪も、奏も、何人も立ち上がったわ。フェイトも、大丈夫なはずよ。きっと、立ち上がってくれる」

「そうなの……?」

 フェイトとは特別親しくしている訳ではないが、椿は断言する。
 そのため、本当なのか司は聞き返した。

「私はフェイトの魂に触れた事があるわ。貴女が神夜と戦った日にね」

「あ……あの時の」

 司が珍しくキレ、神夜を痛めつけた日。
 あの時、椿は神夜の魅了を解くために、フェイトの魂に触れていた。

「だから、分かるのよ。彼女は繊細に見えるし、実際に繊細な部分もある。……でも、とても我慢強いわ。そして、周りに支えてくれる人がいるなら、きっと乗り越えられる。そ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ