突如広がる爆風。炎の熱気と共に広がるのはアルコールの匂い。それはガソリン或いは灯油を瓶に入れて瓶の中身を引火させるだけで燃え上がる火炎瓶だ。ヴィルヘルムが吸血鬼特有の弱点を持っていることから手榴弾よりも威力では劣るが火力という面で勝る火炎瓶を投げつけた。無論、この程度で終わるとは誰も思っていない。ティトゥスは更なる反撃を行うために「ワルサーカンプピストル」を構える。元々は信号弾を発射する拳銃に単発のグレネード弾を取り付けた銃であり『物質生成(Die Generation des Materials)』によってリロードを行う必要の無い彼に取って相性の良い武器だ。当然、ヴィルヘルムを相手取るために使っている弾は火炎グレネードだ。