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Dies irae~Apocalypsis serpens~(旧:影は黄金の腹心で水銀の親友)
第二十一話 フラグは立てて回収するもの(時たま忘れる)
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―――同時刻・タワー―――
「どうやら外れらしいな。ッたく時間食ってる暇はねえってのに」
司狼とティトゥスは残っている二つの片方であるタワーまで来ていた。病院にいた香純を連れてマンションまで運んだためより近いほうであるタワーを選んだのだが失敗だったようだ。司狼はこういった当が今まで外れたことはほとんど無いはずなのだが珍しく当ての外れが多い。まあ、理由も多分だが分かっているといえば分かっている。
「お前ってさぁ〜、マジで疫病神に知り合いでも居るんじゃねえ?」
「ハハハ、何を言っているんだい。そういった類の知り合いは精々豹に姿を変えれる蠅ぐらいだよ。寧ろ君が奪ったロリババアの持ってた魂の中にでもあるんじゃないの?」
「それすっげー分かりにくい例えだな。っていうかロリババアって……まあ、同意はするが」
苦笑しながら煙草を咥え火をつける。そして一服し、
「如何する気だ。殺るのか?」
「俺としてはチャッチャと斃したいんだけどねえ。吸血鬼だなんだ言っても
屍骸
(
ゾンビ
)
が這い回ってる町なんて歩きたくないし」
「オウオウ、随分と威勢がいいじゃねえか。まあ、テメエ等がこっち来たのは幸いだがよ。実際のところ如何だ?ちったァねえ頭ひねって対策考えてきたかァ?」
タワーの展望部の上で足を組んで佇むヴィルヘルム。その様子を見て司狼は面倒だと思う。前回、決着が次に持ち越された以上、今回の戦いを避けられないのは自明の理である。だが、司狼もティトゥスも出来ればここで戦うのを遠慮したい。負ける気は無いが勝っても負けても問題だ。唯でさえ残り二つしかないスワスチカ。その上、こっちに他の敵や味方が来ていない以上、他の面子はおそらく学校で戦っている。となれば此処を開かせるのは自分の首を絞めるだけの話だ。
「ッたく、儘なんねえな」
ヴィルヘルムはタワーから飛び降り直接地面に足をつく。その程度のことなら今の司狼にも出来るだろうが飛び降り自殺みたいであんまりしたいとは思わない。
「厄介だな〜。見た所、前より数段強化されてるよ。アレだね、シュライバーを斃したからだね、きっと」
「じゃあまあ、さっさと動けなくするなり何なりして学校の方に向かうとするか?」
「教会の可能性も捨てがたいけど如何する?」
「どっちにしろ数で追い込まれてんだから学校に向かうべきだろ」
「それもそうだね。じゃあ方針はそれでいこう」
そういって互いに此処から退却することを決定するが当然それをさせようとしないヴィルヘルムがこの場にはいる。
「んだよっ、結局何も考えてねえのか、オイッ。サルがキーキー喚くだけじゃつまんねえだろ。少しは俺を楽しませろよォ。じゃねえと―――死ぬぞ―――」
最後に呟くように言ったその言葉と共に右手
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