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魔法使い×あさき☆彡
第五章 仲間
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太くもある。それをしならせ振り下ろすのだから、破壊力如何ほどか想像出来るというものであろう。

 びりびりと、足に痺れを感じながらもアサキは、本能的に飛び退いていた。
 コンマ何秒かの差で、そこへ二体から突き出される触手が突き刺さっていた。

 息つく暇もなく、さらに次の攻撃がアサキを襲う。

「アサキチ! こいつら倒してすぐそっち行くから、持ちこたえろ! 死ぬんじゃねえぞ!」

 声を張り上げるカズミであるが、しかし彼女も、より強力になったヴァイスタに相当な苦戦をしているようで、言葉通りの余裕などはないこと明白だった。

 アサキは、脳内の意識と無意識を総動員して、気力感覚を研ぎ澄ませて両手の剣を振り、なんとか二体の攻撃を避け弾きながら、考えていた。
 やっぱり、この場は一人で打開してみせるしかないか、と。
 そうだ。
 なにも倒す必要はない。
 ここを切り抜けて、みんなと合流さえ出来ればいいんだから。
 難しいことじゃないはずだ。

「いくぞおお!」

 粘液に全身を被われた白い巨人へと、叫びながら剣を振り上げ、挑み掛かる。

 ヴァイスタの胴を狙ったものであるが、だが、その攻撃は最後までやり切ることは出来なかった。
 生じた僅かな隙を突いて、待ち構えていたかのようにもう一体のヴァイスタが触手を突き出して来たためである。

 突進に待ったを掛けたアサキの目の前を、ヴァイスタの腕が槍のように伸びて、胸をかすめる。

 ガカッ、
 と砕ける音がして、胸の防具の一部が欠けてしまっていた。

 もし無理に突破しようとしていたら、身体の脇を貫かれて生命がなかったかも知れない。

 きっと、こっちが突破したい気持ちを逆手にとって、わざと狙いどころ、隙を作って、そこへ追い込もうとしているんだ。
 強行突破を図ろうものなら、このようにこちらこそが致命的な怪我を受けることになりかねないし、だからといって、こちらが手をこまねいてなにもせずとも、それこそ二体のヴァイスタは容赦なく攻撃を仕掛けて来る。

 もう、自分に当面のところの選択肢はなかった。
 仕掛けることも逃げることも出来ず、ただ防戦一方で耐え続ける。
 それ以外に、出来ることはなかった。
 カズミたちがなんとか活路を切り開いて、ヴァイスタを倒して駆けつけてくれるのを信じて、待つしかなかった。

 丸太のように太く、だというのにムチのようにしなやかにしなる、長い触手のような腕。
 剣で受け、押し返すたびに、身体が削られるかのような衝撃を受ける。
 でも、じっと耐えるしかない。

 頑張れアサキ!

 と、弱気になる自分の心を励ますアサキであったが、気持ちだけでどうにか出来るものではなかった。

「うああっ!」

 苦痛
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