SAO編−白百合の刃−
SAO24-雪の温度
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セツが入手するまでは誰も」
「それはクエスト内容にリスクがあると勘違いしていた人が多かっただけで、スミスが必要だったとは限らないわ。それにリズベットがなにもしなかったことには変わりないわ」
「うぐっ」
結果を見ればリズベットはいらなかったのかもしれない。でも、今その時なにが起こるかわからない。その日がたまたまリズベットがなにも役に立たなかっただけかもしれない。
悪いけどリズベットにフォローなんて言葉は与えない。どうせ過去になって、過ぎたことになってしまったから。
「そ、そう言えば『道雪』を渡した人って………キリトの妹のキリカだよね」
「予想通りの逸らしね」
「見逃してもいいじゃない、逆にしつこいわよ!」
これ以上、いじるとリズベットがアスナに泣きついてめんどくさいことになりかねない。なのでここらで一旦追い詰めるのは諦めよう。
今、私とリズベットを除いて、キリカ達はババ抜きで遊んでいる。私は久しぶりにリズベットと会話したいという名目で参加拒否をして、シリカが作ってきたチーズケーキを食事中。
リズベットを巻き込んでめんどうから逃げた結果、結局はめんどうなことに変わりなかった。
「たまたま流れに乗っただけよ」
「何それ?」
「図々しくカタナをくれって、しかもボス戦で」
「あんたが言うと、悪く言っているから本当かどうか疑わしいよ」
それならそれでいい。本当はちゃんと渡したいところではあったけど、あの時はボス戦だったこともあって余裕はなかった。ただそれだけのことだ。どうせ元々キリカにあげる物だから。
ただ、図々しく困ったようにカタナを求めてきたのは事実。それに対して、私は素直に渡したのも事実。
それをリズベットに伝えるのに抵抗を感じるのは、私の安っぽいプライドが素直にならないと実感するわね。
別にそれでもいい。
リズベットがしつこく訊かれない限りでは。
「それにしても……キリトの妹ってどんな人かと思ったら、普通に可愛い美少女じゃんか。びっくりしたよ」
「その分、中身は残念だけどね」
「残念?」
「女の子が大好きな変態よ。あとギャルゲーもやっているって」
「うわぁ……そりゃ、残念ね」
「そして善人過ぎるお人好しよ」
思った通りに引いたわ。そんな引かれているのにも関わらずキリカはアホのように騒いでいる。本当にバカね……。
明るくて暖かくて、お日様のように光を照らす、優しいキリカの……傍にいたいんだから。
私も相当なバカなのね……。
「キリト達が終わったら、あたし達も混ぜてもらうかな?」
「リズベットがやらないならね」
「おい」
「冗談よ」
本当にバカの集まりで……おかしくなりそうね。
嫌いじゃないこの一時を、楽しみましょう。
「キリカとリズ
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