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耳かきをされて
第五章

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「どうだった?」
「二人だけの秘密にしてもらってな」
 和馬は自分が焼いたお好み焼きを食べている秀一に答えた。
「それでしてもらってな」
「ああ、その言葉だけ聞くとやらしいな」
「けれどやっぱりな」
「そうした感情はか」
「叔母さんだからな」
 近親相姦属性は一切ない和馬にしてはだった。
「なかったけれどな」
「それでもか」
「これが凄いんだよ」
 耳かき自体の感想を述べた。
「自分でやったら味気ないだろ」
「ただ耳ほじるだけでな」
「そんなものだけれどな」
 それでもというのだ。
「それがな」
「女の人にしてもらうとか」
「太腿に頭を置いてな」
 自分のそれをというのだ。
「優しくもじってもらうとな、手も添えてもらって」
「いいんだな」
「ああ、本当に叔母さんじゃなかったらな」
 そうした感情を抱かない相手ならというのだ。
「終わるかその途中でもな」
「むらむらときてか」
「そうしていたかもな」
「未経験でもか」
「そうだよ、その場でな」
「そこまで強烈なんだな」
「そうだよ、それで俺は決めたぜ」
 和馬は眦を決した顔になった、まるで池田屋に入る前の近藤勇であった。
「絶対にお好み焼きで儲けてな」
「そうしてハーレムを持ってか」
「お姉ちゃん達に毎日な」
「耳かきしてもらうか」
「それを日課にするぜ」
 こう言い切った、しかし。
 横で二人の話を聞いていた店長が和馬に真面目な顔で言って来た。
「毎日は無理だな」
「そうなんですか?」
「耳掃除は毎日しないだろ」
 この現実から言うのだった。
「あと普通そうしたことも毎日はな」
「出来ないですか」
「そんなオットセイみたいな体力ある奴いるか」
 そもそもというのだ。
「俺なんかもう一週間に一回、それも三回戦までが限度だ」
「俺毎日十回はガサゴソと」
「何っ、十回もか」
「そうですが」
「相手いなくてもそれは凄いな」
 店長は和馬のそのことには驚いた。
「幾ら十代っていってもな」
「何もない日なんかもっと」
「それならハーレムも持てるか」
「そうなれる様に頑張ります」
「そっちは大丈夫か」
「俺もそこまではとてもな」
 秀一も言ってきた。
「無理だな」
「そうなのかよ」
「一日十回とかな」
 そこまではというのだ。
「してないな、お前そっちは凄いんだな」
「そっちは限定みたいな言い方だな」
「実際にそうだよ、けれどそれならな」
「ハーレム持ってもか」
「出来るかもな」
 実際にというのだ。
「本当にな」
「まあそっちは頑張れ、しかし耳かきはな」
 店長はまた和馬にこちらのことを話した。
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