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耳かきをされて
第一章
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               耳かきをされて
 酒池肉林、佐々木和馬はこの生活についてクラスでこう言い切った。
「漢の浪漫だな」
「それ実現した奴知ってるぞ」
 その和馬に久保秀一が突っ込みを入れた。
「リアルでな」
「それ何処の大金持ちだよ」
「北の将軍様だよ」 
 秀一は茶色のショートの髪の毛に丸い大きめの目と小さな口、一七二程の背丈に痩せた身体を持つ今時の高校生の和馬に言った。
「あの人だよ」
「喜び組か」
「知ってるなお前も」
 秀一はこう返した、彼は黒髪を七三にしていてはっきりとした目に細い眉を持っている、口は大きく背丈や身体つきは和馬によく似ている。二人共通っている高校の今は少なくなっている黒の詰襟姿だ。
「あれは」
「あれは馬鹿だろ」
「けれどな」
「酒池肉林か」
「あれは何か違うっていうのか?」
「俺はああいうのは酒池肉林じゃないってな」
 その様にとだ、和馬は言うのだった。
「おもってるんだよ」
「それはどうしてなんだよ」
「だってな、普通酒池肉林ってな」
 和馬は自分が言うそれの話をした。
「美味い酒にご馳走にな」
「お姉ちゃん達だな」
「そのお姉ちゃん達に囲まれてウハウハでな」
「だからそれが喜び組だろ」
「あれは権力で集めてやりたい放題だろ」
「お姉ちゃん達とな」
「俺はそういう権力を集めてじゃなくてな」
 そうした風でなく、というのだ。
「言うなら恋愛ゲームのな」
「エロゲじゃないんだな」
「あれは表向き十八歳じゃないと駄目だからな」
 二人共まだ高校二年生、十七歳である。だからこうしたゲームは知らないということにしたのである。
「そういうことでな」
「恋姫とかやっててもか」
「ああ、言わないからな」
「そうか、それでか」
「ああしたゲームみたいにな」
「恋愛ゲームだな」
「そっちみたいな風にな」
 和馬はそこは力説した。
「相思相愛のお姉ちゃん達に囲まれて」
「モテモテハーレムか」
「そういうのは酒池肉林だろ」
「漢の浪漫か」
「そうだよ、喜び組なんてな」
 それこそというのだ。
「下品の極みだろ」
「実際に上品じゃねえよな」
 秀一が見てもだった。
「やっぱり」
「俺はそんなものは求めていない」
 和馬はまた力説した。
「あくまでお姉ちゃん達とはな」
「相思相愛か」
「そうなってな」
「何人何十人ものお姉ちゃん達とか」
「毎日ウハウハがな」
 そうした生活がというのだ。
「俺はいいって言うんだよ」
「そういうことか」
「ああ、俺の夢はそれだ」
「酒池肉林の生活か」
「お姉ちゃん達と一緒にでかいベッドで寝起きしていつも周りに何人もいてもらって」
 そうしてというのだ。
「お風呂もな」
「一緒にか
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