第58話
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ィン皇女と共に拉致されて内戦終盤までカレル離宮に幽閉されたのも、”本来の歴史では全てエリゼ・シュバルツァー”だし、当然”本来の歴史のエリゼ・シュバルツァーは剣聖に至るほどの使い手ではなかった”そうよ。」
「恐らく因果律の改変の際に歴史の修正に”エリゼの歴史の改変”とそれに伴う”エリゼの立ち位置となる代役の人物”が必要だったから、”並行世界の零の御子”はシュバルツァー男爵夫妻からエリゼだけでなく、双子の姉妹が生まれる因果へと改変したのでしょうね。」
「ええ…………実際改変されたこの世界の今のエリゼ君は”本来の歴史のエリゼ君とは全く別の立ち位置”にいると言っても過言ではありませんね。」
「やれやれ…………本来の歴史と比べると、一体どれほどの”因果”を改変したのじゃろうな、並行世界の”零の御子”とやらは…………」
レンの説明を聞いたクロチルダは静かな表情で推測し、クロチルダの推測にトマスは複雑そうな表情で同意し、ローゼリアは疲れた表情で溜息を吐いた。
「ま、そういう訳でディル=リフィーナの常識の一つである”貴族のような富裕層、上流階級に限らず、平民でも複数の伴侶が持てる事実”もゼムリア大陸に浸透した事でゼムリア大陸でも数は少ないけど重婚の夫婦が存在している事もそうだけど大貴族になる事が内定したリィンお兄さんには”分家”を作る事でシュバルツァー家の”力”を強める必要があるからその為にも一人でも多くの子供達が必要――――――つまり伴侶は多いに越したことはないから、本来の歴史では悲恋か失恋の可能性が高かったアリサお姉さんにもまだまだチャンスは残っているから”よかったわね”と言ったのよ♪」
「実際本来の歴史では失恋か悲恋する可能性が高かったエリゼもそうだけど、アルフィン皇女もリィンのハーレムの一員になっているものね。」
「いや、そんなことを言われてもむしろ女として滅茶苦茶複雑なんですけど…………というか今気づいたけど、何でみんな私のリィンへの想いを知っているのよ!?」
からかいの表情を浮かべたレンと呆れた表情をしたフィーの指摘にジト目で答えたアリサは顔を真っ赤にして声を上げ、それを聞いたその場にいる多くの者達は冷や汗をかいて脱力した。
「何を”今更”な話をしている。気づかなかったのは”その手の話”に関して余りにも鈍感すぎたリィンくらいだ。」
「まあ、普段の二人の様子を見ていたらアリサと家族同然の関係だったシャロンさんじゃなくても普通は気づくよなぁ?」
「むしろ気づかないリィンの方が僕達からすれば不思議なくらいだものね…………」
「ア、アハハ…………一番長く傍にいてご自身も心から大切にしていた女性であるエリゼさんとエリスさんの気持ちにも気づかなかったリィンさんなんですから、仕方ないかと思いますよ。」
「当然、グエン老もそうだがシャロンさ
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