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黒檀の馬
第一章
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か」
 黒檀の馬、非常に優れた彼等が造った馬をというのだ。
「だからな」
「ここはか」
「彼に馬を渡すか」
「そうするか」
「そうしよう」
 こう言ってだ、実際にだった。
 彼等はシンドバットのところに馬を持って行って出て来てだ、彼にその馬を差し出して事情を話した。そうしてだった。
 青い羽根のマラーイカは中背だが引き締まったよく日に焼けた身体に若々しく気さくな感じの太い眉を持つ青年に対してこう言った。
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