第二百三話
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第二百三話 露天風呂の前に
華奈子は水風呂の中で自分の身体を冷やす中で美奈子に提案した。
「あの、もうね」
「もう?」
「露天風呂が最後だから」
最後に入るお風呂だからだというのだ。
「それでね」
「あっ、ここでは」
「そう、身体をね」
「冷やすのね」
「もう徹底的にね」
まさにというのだ。
「そうしてね」
「そのうえでなのね」
「露天風呂に入りましょう」
「身体を冷やしに冷やして」
美奈子は華奈子の言いたいことを理解して笑顔で応えた。
「そのうえで」
「あったかいお風呂に入りましょう」
「冷えた身体を温めるのね」
「そうしましょう、徹底的に冷たいところから」
まさにというのだ。
「熱いところに入って」
「気持ちよくなるのね」
「これ絶対に気持ちいいわよ」
華奈子は笑顔で言い切った。
「だからね」
「それじゃあ」
「今は徹底的にね」
まさにというのだ。
「ここに入っていましょう」
「わかったわ、けれど水風呂にいると」
「どんどん冷えてくるわね」
「ここの水風呂水温低いし」
見れば十六度だ。
「余計にね」
「どんどん冷えるわよね」
「ええ、これならもう」
それこそというのだ。
「あと少しでね」
「徹底的に冷えてね」
「そうしてね」
「それこそ冷え過ぎて我慢出来なくなる位にね」
「そうなるから」
だからだというのだ。
「あと少しね」
「ここにいればいいわね」
「そうしましょう」
「わかったわ」
美奈子はまた応えた、そしてだった。二人は実際に今は水風呂で自分達の身体を冷やした。そして遂に歯がガチガチと鳴りだした。
第二百三話 完
2019・10・18
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