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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第10話:マジックショー、開幕
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なったと見た彼は勝負を決めに掛かった。
「そろそろ幕引きかな」
呟きながらウィザードはソードモードにしたウィザーソードガンの左側に付いている、握り拳のハンドオーサーを開かせる。
〈キャモナ・スラッシュ・シェイクハンズ〉
拳を開かれ手の平となったハンドオーサー。詠唱が鳴り響く中、ウィザードはハンドオーサーに左手を翳した。ちょうど握手する形になる。
〈フレイム! スラッシュストライク! ヒーヒーヒー! ヒーヒーヒー!〉
「はぁぁぁぁ……」
ウィザードがハンドオーサーに手を翳すと、刀身に赤い魔法陣が展開され炎に包まれる。炎を上げる刀身の剣を構え、巨人型ノイズを見据えるウィザード。
そして、巨人型が立ち上がろうとした時、彼は巨人型に向けて駆けながら魔法を使用した。
〈バインド、プリーズ〉
彼が魔法を使用すると、巨人型ノイズとの間の上空に赤い魔法陣が出現。そこから伸びた鎖は巨人型ノイズではなくウィザードの方に向けて伸びた。
彼はそれに特に驚くことなく、寧ろ自分から伸びてきた鎖に左手を伸ばすとその手に鎖を巻き付かせた。
左手に鎖が巻き付くと、ウィンチで巻き取られるように彼の体は上空に引き上げられていく。更には走る勢いがそのまま乗り、ウィザードはまるで振り回される振り子のように巨人型ノイズに向け引き上げられていった。
そしてある程度距離が近付くと、彼の体は鎖から解き放たれ巨人型ノイズに向けて飛んでいく。一気に近付く巨人型ノイズ、ウィザードはそれに臆することなく手にした燃え盛る剣を振り下ろした。
「ハァッ!!」
刃を振り下ろした瞬間、赤く燃え滾る斬撃が一直線に巨人型ノイズを切り裂いていく。燃え滾る斬撃は、見上げんばかりの巨体を誇る巨人型ノイズを脳天から股下まで縦一文字に切り裂いた。
真っ二つに焼き切られ、切断面から灰となって崩れ落ちていく巨人型ノイズ。
その様子を一瞥してからウィザードは構えを解き、踵を返して奏達の所へと戻っていく。未だ手に持ったウィザーソードガンの刀身で左手をポンと叩き、溜め息一つと共に変身を解除した。
「ふぅん。ま、こんなもんかな?」
正に一仕事終えた、と言う感じの様子で奏達と合流する颯人。その彼の姿を、奏は若干悲しそうな目で見つめていた。
***
颯人がノイズを倒し、奏達と共に二課本部に戻っていく。その様子を、ある場所で見ている者達が居た。薄暗いそこは、どこかの屋敷の中のようだ。
その屋敷のある部屋の中に、3人ほどの人影が見て取れる。
1人は椅子に座っており、1人はその人物の背後に控える様に佇んでいた。残る1人は少し離れた壁に寄りかかっている。
椅子に腰かけている
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