キミが産まれた日(雪音クリス誕生祭2019)
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、じっとしててね」
昼食にしようと入ったレストランでは、遊園地の名物、通称「究極のパフェ」を二人で堪能したり。
最後に乗った観覧車から、沈む夕陽を眺めたり……。
二人は時間の許す限り、遊園地を思うがままに楽しんだのであった。
「それでは、ごゆっくり」
「うわぁ……すげぇ……」
夜。一旦自宅に戻り、着替えた二人がやって来たのは、窓際席からの夜景がとても綺麗な、少しお高いホテルのレストランだった。
店を紹介してくれたのは、見守り隊職員の一員。デート向きな高級店にも通じたエージェント・マーガレットこと、尾灯さんだ。
しかもドレスコード適応店舗。なので二人は今、フォーマルな服装で向かい合っている。
特にクリスが着ているイブニングドレスは、了子が前日に見繕っておいたもの。
ワインレッドのドレスは、彼女が纏うシンフォギアと同じ赤でありながらも、何処か貞淑な雰囲気を醸し出す。
「夜空と、夜景と……お洒落したクリスちゃん。うん、やっぱり画になるね。とても素敵で、綺麗だよ」
「そっ、そう言う純くんだって……その……その…………かっ……かっこいい……と思う……」
一方、純は純白と紺碧のタキシードだ。
前々から、こういう場に備えて用意していたらしく、皺一つ見当たらない。
彼の整った顔立ちと相まって、常に全身から醸し出している王子様オーラも、心做しか増幅されている。
今の彼なら、たとえ相手が歳上でも笑顔一つでコロッと墜としてしまうだろう。
そんな彼の笑顔は、自分一人だけに向けられている。
それだけでクリスの心臓は高鳴ってしまうのだ。
「ありがとう。クリスちゃんにそう言ってもらえるのが、一番嬉しいよ」
(だぁぁぁかぁぁぁらぁぁぁ!!そーいうのは反則すぎんだろっていつも言ってんじゃねぇかぁぁぁ!!)
店の中で叫ぶ訳にもいかないので、心の中に押し留める。
いや、店の中でなくとも、彼の笑顔の前には得意のツンデレは無力だ。
どう誤魔化そうとしても、本心を包み隠さず露わにしてしまう魔力が、そこには存在していた。
「失礼します。こちら、オードブルになります」
「へっ!?あっ、どうも……!」
「どうも、ありがとうございます」
突然、声を掛けてきたウエイターに驚き、肩が跳ねる。
テーブルに並べられた料理に、クリスは姿勢を正して純の方を見る。
「……ん?どうしたの?」
「え、や、その……ジュンくん、随分手馴れてるなって……」
「ううん、そんな事ないよ。こういう店、来るのは本当に久し振りなんだ」
「久し振り?」
「父さんが昔、1度か2度、仕事の関係で連れて来てくれたくらいでさ。マナーなんかも昨日、一昨日で調べただけだし……」
そ
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