第百十七話 枢軸の者達の素顔その八
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「ロシアの濃いサラダにあの美味いケーキ、紅茶もないとな」
「あのクッキーみたいなケーキな」
「ロシアではあれがケーキやったな」
「如何にも。そしてウォッカがあれば」
こちらはこのままだった。
「いいが。先のの三つはな」
「もっとよおしていく」
「そういうことか」
「そしてウォッカを好きなだけ飲める」
とにかく酒にこだわるチュッチェフだった。
「そうした暮らしにしていく、当然インドも他の地域もだ」
「そうか、そっちも頑張ってるか」
「政にも」
「当然だ、そして君達にもだ」
また蕎麦をすすりつつだ、チュッチェフは話した。
「何時か軍門に降してだ」
「そこは絶対か」
「自分にとっては」
「我々にとってはな、その時にはな」
「私等も内政に励んでもらう」
「そう言うんやな」
「そうだ、その時を楽しみにしている」
そばつゆの中に入れた山葵と生姜の辛さがまた実に美味い、チュッチェフはその辛さも楽しみつつ二人に話した。
「君達の力もな」
「言うな、しかしな」
インペルは豪胆に言い切るチュッチェフに笑みで応えて言った。
「こっちも負けんからな」
「来たるべき時にはか」
「こっちが軍門に降してや」
そのうえでというのだ。
「その力役立ててもらうで」
「言うものだな、だがその意気でないとな」
「そっちもか」
「面白くないか」
「そうだ、私の科学の知識を総動員してだ」
そのうえでというのだ。
「君達を倒す技術を見せよう」
「生憎技術はこっちが上やけどな」
今度はルルフォが言った。
「国力もな」
「それを覆してだ」
「勝つっていうんやな」
「その通りだ、尚私は君達は誰も嫌いではない」
チュッチェフは二人にこのことも話した。
「仲間になった時は楽しみにしている」
「それでプライベートの顔もか」
「それも見せるか」
「そうするつもりだ」
また酒を飲む、そうして二人と蕎麦と酒をさらに楽しみつつ話すのだった。
この時平城京の料亭で酒を飲みつつ五人のロシアから来た者達が賑やかにしていた、見ればかなり異様な外見の者達だ。
それで小泉は他の北極の浮島を治める者達と共に彼等をもてなしつつどうかという顔になって述べた。
「自分等それが素顔か」
「悪いか」
黒い毛の熊人の男が応えた、その顔には中世の騎士の長方形のヘルメットを被っていて重厚な胸鎧で武装している。天勇星ウラジミール=ドフトエフスキーである。ロシアクルスク出身でありロシアが誇る五将軍のリーダー格である。職業はダークナイトだ。
「我々は仕事では鬼になるが」
「プライベートではか」
「こうだ」
「酒を飲んでか」
「賑やかに明るくはしゃぐ、それがだ」
「自分等か」
「ロシア人は酒が入ると明るい」
ド
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