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ドリトル先生の林檎園
第七幕その十一

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「いいということにして」
「言わなかったんだ」
「徳川幕府はそんなところもあったからね」
「あえて見逃すってことがだね」
「そこは頼朝さんと違ったから」
 敵は皆殺しにしていたこの人とはというのです。
「家康さんでもそうだったしね」
「優しい政権だったね、そういえば」
「徳川幕府はね」
「だからなんだ」
「血は最低限でいい」
 それが徳川幕府の考えだったというのです。
「新選組でも無用な殺戮はしていないしね」
「結構色々やっていても」
「幕府は最後までそうだったから」
 それでというのです。
「秀頼さんの息子さんもね」
「あえて見逃していたんだ」
「そして幸村さんも」
「大坂の陣で死んだのなら」
「公でそうなっていたらね」
 それでというのです。
「もういいとね」
「していた可能性もだね」
「あったかもね」
「鹿児島に逃れていても」
「実際幸村さんの長男さんは大坂の陣で切腹したと言われているけれど」
 まずはこの人からお話するのでした。
「生存説は置いておいて次男さんや娘さんは仙台藩で生きているんだ」
「徳川家を物凄く苦しめた人の子供なのに」
「そうだよ、奥さんも生き残っているよ」
 幸村さんのこの人もというのです。
「しかも長生きしているんだ」
「そうだったんだ」
「うん、そこは頼朝さんと違うから」
「頼朝さんだったら」
 王子はこの人が義仲さんや義経さんそして平家の人達に対してしたことから思うのでした。一体どうかとです。
「幸村さんの次男さんもね」
「殺してるね」
「奥さんや娘さんまではわからないけれど」
「そして幸村さんを匿ってるとか思ったら」
「秀頼さんもね」
「鹿児島、薩摩藩にね」
「かなり疑いの目を向けて」
 そしてというのです。
「戦もね」
「していたかもね」
「そこは全然違うんだね」
「頼朝さんはそんな人だったから」
 先生もどうかというお顔でお話します。
「今も評判が悪いんだよ」
「最初の武士の政権を開いた人でも」
「冷酷で暗いイメージが強いから」
「実際にそんな人ってね」
「王子も思ってるね」
「好きじゃないね」
 実際にというのです。
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