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ドリトル先生の林檎園
第七幕その八

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「それで飲むかい?」
「それでは」
「おう、どんどん飲みな」
 親父さんは笑顔で言ってその長野の地酒も出してくれました、それでそのお酒を楽しく飲んででした。
 その後で先生はお店を出てから旅館に戻って皆と一緒に旅館のお風呂でくつろぎますがその時にでした。
 湯舟の中で、です。こう言いました。
「じゃあ明日はね」
「飯田の方に行ってね」
「それでだよね」
「林檎農家の人のお家にお邪魔して」
「林檎園を見せてもらうんだね」
「シードルの造り方とかね」
 そうしてもらうというのです。
「今から楽しみだよ」
「そうだね、ただね」
「林檎って日本に入ったのは比較的新しいのに」 
 チープサイドの家族が言ってきました。
「それがね」
「随分定着しているのは凄いね」
「まるでこの長野県にずっとあったみたいじゃない」
 ダブダブも言います。
「それこそね」
「そうだよね、お蕎麦や梨と一緒に」
 トートーも言います。
「ずっと長野県にあった感じだよ」
「それで義仲さんや幸村さんも林檎を食べていた」
 こう言ったのはポリネシアでした。
「そうした風ね」
「そんなことはないのに」
「そう思える位定着してるよ」
 オシツオサレツも二つの頭で言います。
「長野県といえば林檎」
「もうそんなイメージだね」
「いや、凄いね」
 まさにと言ったホワイティでした。
「そこまでになるなんて」
「何か日本ってそういうこと多いね」
 ガブガブはこのことを指摘しました。
「新しく入ったものが完全に定着しているとか」
「他のお野菜や果物もそうだし」
 チーチーも言うことでした。
「林檎もね」
「そうそう、定着していて」
 それでと言うジップでした。
「皆食べてるね」
「そうなるなんて」
 最後に言ったのは老馬でした。
「これも日本ならではかな」
「そうだね、新しいものを受け入れて」
 先生は日本の湯舟の中で言いました。
「そしてね」
「完全に日本のものにして」
「そしてだよね」
「こうして長野県でもね」
「楽しんでるよね」
「そうだよね」
「そう、本当にね」
 まさにというのでした。
「この国は農業でも面白い国だよ」
「新しいものをいいと思ったらすぐに受け入れて」
「それで自分達のものにする」
「農業でもね」
「そうする国だね」
「そうだよ、それが日本で」
 それでというのです。
「林檎もだよ」
「それで長野県じゃね」
「こんなに作ってるんんだね」
「それも楽しくね」
「そうしているんだね」
「そうだよ、じゃあ明日はね」 
 いよいよというのです。
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