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NARUTO 桃風伝小話集
その34
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スケはこれ幸いと考える事なくそちらに飛び付いた。
「どうしてもサスケが協力してくれないんなら、さっきみたいにしてもいい?」
「は!?さっき?なんの事だ!良いから、放せ!!」
「ヤダ!!サスケに女だってバレちゃうからずっと我慢してたけど、僕だってサスケにくっつきたかったんだもん!!ヒナタと手を繋いだり、ぎゅうってしたりすると、温かくって嬉しくって、胸がぽかぽかするんだよ?僕、サスケとももっといっぱいそうしたい!」
反射的に返したサスケの言葉が引き出した、ナルトの変わらぬ無邪気な言葉に、サスケの頭には血が上っていった。
「ふざけるな!お前の都合にオレを巻き込むんじゃねえ!!」
第一、ナルトと手を繋いだり、抱き合ったりなど気軽に出来る訳が無い!
サスケはヒナタと同じように、ナルトと同じ女ではないのだ。
男のサスケが、気安くナルトに触れていい訳が無い。
ナルトがそれを望んでいても、何の気なしにほいほい触れるべきではないのだ。
サスケはヒナタと違い、男だから。
なのに一体、ナルトは何を勘違いしているのか!!
余りの事に、何から咎めてどこから正せばいいのか良く分からない。
がっちりと組付かれた利き腕から、ナルトを引き離そうとする度に、訳の分からない気持ちになっていく。
いっその事、このまま徹底的に男と女の違いをナルトに叩き込んでしまえば、ナルトは二度とこんな真似をサスケにしなくなるだろうか。
そうすれば、サスケからナルトを遠ざける事も同時に出来る。
それはサスケの目的には則しているが、そうしてしまえばナルトは傷付く。
泣かせてしまうかもしれない。
いずれその日が来るとしても、今は未だサスケの踏ん切りもつかない。
何より、ナルトの涙など、サスケは見たくない。
だがしかし。
このままでは。
サスケは自分に絡み付くナルトへの対処をどうしたらいいのか、ほとほと途方にくれて、困り果ててしまった。

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