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NARUTO 桃風伝小話集
その33
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ては早まった事をしたかもしれないと反省しかけた時だった。
「どうせなら、ついでにシカマル君達も呼び捨てで呼んじゃおうかな」
「は?」
持ち前の切り替えの速さを発揮して、突拍子も無いことを言い出したナルトに、サスケは目を丸くした。
思わず二の句が継げなくなる。
何故ここでシカマルの名が出てくるというのか。
「サクラとシカマル君なら、シカマル君達の方が好きだし、呼び捨てにするのに抵抗ないしね」
サスケの混乱は即座に解消される。
成る程。
木の葉繋がりで同期連中に思考が飛んだのか。
ナルトの独白は、いつも通りの明るい声で続いていく。
「里に帰ったら、お願いしてみようかな。チョウジ君と一緒の時だったら、うんって言ってくれそうだし」
ならば、もう、ナルトがめそめそする事はないだろう。
そんな予感にほっと胸を撫で下ろした。
その時だった。
「ねえ、サスケ。サスケはどう思う?」
「何でオレに聞く!」
聞くともなしにナルトの話を聞いていた所に突然話を振られ、少々声が上擦ってしまった。
ふと、嫌な予感がサスケの胸に過り始めた。
シカマルは、どうやらナルトが女だと言うことに気付いて居たようだった。
それだけではなく、何かと陰で気を配っていたようだ。
組分け前に、わざわざサスケにナルトの事を頼みに来るくらいに。
思えば、ナルトとシカマルは、アカデミー時代、そこそこ良く一緒にいる所を目撃していた。
次々思い出せていくつもの情報に、サスケは思わず眉を寄せる。
あまり、面白い気分ではなかった。
なのに。
「え、だって、サスケ男だし」
あっけらかんと宣うナルトの意が掴めず、眉を顰める。
そんなサスケを置いてきぼりに、ナルトは能天気な声で見解を語っていった。
「男だと思ってた相手に、実は女だったって知らされて、名前を呼び捨てにさせてって言われるのって、どんな気持ちがするものなのかな?サスケは僕が女だって知った時、どう思った?」
無邪気に小首を傾げて、純粋な好奇心だけで尋ねられ、サスケは頭を抱え込みたくなった。
疑問を持つのは良い。
だが、何故それをサスケに言う!
確かに、その疑問に答えられるのはサスケしか居ないだろうが!!
いっその事、ナルトの性別について、ナルトと交流のある木の葉の名家出身の同期連中にはバレていると伝えた方が良いだろうか。
能力を思えば、キバとシノは確実に知っている。
アカデミー在学中、キバは疑問をぶつけたそうにずっとナルトを見ていたし、シノは然り気無くナルトを女扱いをしていた。
二人ともサスケには何も言って来ないが、確実に気付いているはずだ。
チョウジについては分からないが、サスケに直談判してきたシカマル経由で伝わっている可能性が高い。
面倒な事態にサスケが眉間を揉んだ時だった。
すっかり泣
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